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EVとHVのいいとこ取りのプリウスPHV、その課題とは?(2ページ目)

EVとHVのいいとこ取りのプラグインハイブリッドシステムを搭載して登場した「プリウスPHV」。高いポテンシャルを感じさせるが、まだまだ課題もあるようだ。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

その実力は素晴らしいが、課題も残る

実際の使い方で紹介したい。まず家で満充電にしておく。家を出発し、丁寧に走れば26km走行後、自動的にエンジン始動し、目的地まで普通のハイブリッド車となる。目的地が往復26kmまでなら、行きも帰りも電気だけで走行可能。26kmの電気代は普通料金で約75円。

夜間電力が安くなる代わり、昼間の料金が大幅に高くなる料金契約の人なら、夜間に充電すると約30円。普通のプリウスで26km走れば160円程度のガソリンを消費するため、プリウスPHVの方が安く済む。満充電に必要な時間は200V電源なら約90分。100Vで3時間だ。

こう書くと「素晴らしいですね!」と思うことだろう。実際、プラグインハイブッドは次世代車の中核になると考える。しかしプリウスPHVについていえば、大きな課題を残した。価格だ。バッテリーの調達価格がベラボウに高価らしく、普通のプリウスより88万円も高くなってしまった。

補助金が45万円出るため実質的には43万円差ながら、これだけ違うと安価な電気料金を使っても車両価格が高い分のモトなど取れない(しかも2012年2月2日時点で2012年度の補助金が出るかどうかは正式決定しておらず。補助金の再開決定まで受注はほぼストップしている)。
価格は気になるものの、それさえクリアすれば、あっという間に普及していくだろう

価格は気になるものの、それさえクリアすれば、あっという間に普及していくだろう



ということで高いポテンシャルを感じさせるプリウスPHVながら、現時点では少しばかり割高。普通のプリウスとの価格差が20万円くらいになったらイッキに普及することだろう。参考までに書いておくと、アメリカでは通勤時にガラガラの道を走れるという特権を使えるため売れると思う。

【関連サイト】
トヨタ プリウスPHV


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