福島県二本松市の汚染コンクリート事件とは
新築マンションの基礎コンクリートが原因だった(写真はイメージ)。
問題となったマンションは2011年7月に建てられたばかりの新築物件で、1階に住む中学生が9~11月の間に1.62ミリシーベルトと高い数値で被爆したことが分かり、原因を調査したところ、1階室内部分の放射線量が高かったことから、床下のコンクリート部分に使われた砕石(さいせき)が原因だったことが判明しました。
震災後も屋外で保管されていた
この基礎コンクリートに使われた砕石は、計画的避難区域内にある福島県浪江(なみえ)町の採石場で取れた石で、震災以前に採取し屋外に保管され、計画的避難区域に指定される4月22日まで出荷を続けていたとのこと。ほとんどは簡易な屋根の元で保管されていましたが、一部はむき出しで置かれていたとのことです。福島県内の1,000か所以上に施工
経済産業省の調べではこの二本松市のマンションと同じ採石場で取れた砕石は県内のコンクリート製造会社でコンクリートに加工され、県内の1,000か所以上に施工されたことが分かっています。1月24日付の朝日新聞によると、汚染された砕石を使ったコンクリートを使用した場所は、戸建住宅37か所、集合住宅13か所、病院など6か所、学校など4か所が含まれ、福島県はこれらについて優先的に調査を行うとしています。
ところでコンクリートに使われる砕石とは何でしょうか?「コンクリートって水とセメントでできているんじゃないの?」という人は必見です。詳細は次ページで。