確定申告/確定申告アーカイブ

個人投資家必見!平成23年分確定申告のツボ(2ページ目)

確定申告シーズンも間近。昨年、株や投資信託を売買した人の中には、確定申告が必要な人、確定申告したら税金を取り戻せる人、確定申告すると来年以降に節税できる人がいます。自分のケースを確認し、早めの準備に取り掛かりましょう。

執筆者:村岡 里香

  • Comment Page Icon

確定申告をしたら税金を取り戻せるケース

■複数口座で取引している人で、「源泉徴収ありの特定口座」で売却益、その他の口座で売却損が出た場合

このように利益と損失を相殺することを「損益通算」といいます。相殺してもなお残るマイナス分は、翌年以降に繰り越せます

このように利益と損失を相殺することを損益通算といいます。相殺してもなお残るマイナス分は、翌年以降に繰り越せます。

確定申告をしたら税金を取り戻せるケースの一つが、「源泉徴収ありの特定口座」で売却益が出ていて、その他の口座で売却損が出ている場合です。

たとえば、ある源泉徴収ありの特定口座で30万円の売却益が出ていた場合、すでに利益からは10%の税金3万円が源泉徴収されています。他の口座では売却損が30万円出ていたとしたら、1年間の実際の利益はプラスマイナスでゼロ。よって確定申告で損益を通算すれば、源泉徴収ありの特定口座で徴収されていた3万円を取り戻すことができます。

■複数口座で取引している人で、株の配当や投資信託の普通分配金を受け取り、昨年1年間の売買損益がマイナスだった場合

もう一つは、株の配当や投資信託の普通分配金を受け取っていて、売買では損失が出たケースです。

投資信託の分配金には課税される普通分配金と非課税の特別分配金の2種類があります。うけとった分配金のそれぞれの内訳は分配金の支払通知書で確認できます。

投資信託の分配金は課税される普通分配金と非課税の特別分配金にわけられます。うけとった分配金のそれぞれの内訳は、分配金支払通知書で確認を。

前述のように、株の配当や投資信託の普通分配金は受け取る際にすでに10%が源泉徴収されています。たとえば、昨年1年間で20万円の配当を受け取っていた場合は、あらかじめ2万円が徴収されているということ。一方で、昨年1年間の売買損益がマイナス30万円だったとすると、先ほどの例と同様、配当の20万円と売却損30万円を差し引きすることができ、損益はマイナス10万円となります。よって、確定申告で損益通算することで、源泉徴収されていた2万円を取り戻すことができます。

なお、源泉徴収ありの特定口座では、その口座で配当や分配金を受け取ったり、取引したものについては自動的にこの損益通算が行われ、還付も行ってくれます(証券会社に「株式数比例配分方式」の申し込みが必要)。よって一つの源泉徴収ありの特定口座を利用している人は、確定申告の必要はありません。

しかし、損益通算してもなおマイナスとなった場合は、今年忘れずに確定申告をしておくことをおすすめします。

昨年、株や投資信託で売却損を出した人は、確定申告をして来年以降の節税に活かすことができます 〉〉〉〉〉〉〉〉
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます