見逃してはいけない減価償却のカラクリ
実践することに価値があります
ローンの返済金利も賃貸経営の経費として所得から控除できますが、変動金利で借りている場合は毎年の金利水準によって変化します。その毎年の推移を知ることで、翌年以降の税額の予測が立てやすくなります。
減価償却額、補修に必要な費用、返済金利の推移、税額などを把握することで、賃貸経営におけるキャッシュフローが、現在そして将来についても目に見えてきます。すると、それに基づいた将来の大規模修繕への資金準備やさらなる投資計画も、より効率的に進めることができます。経営が安定し、先の見通しに確信を持てるようになって漠然とした不安がなくなっていきます。経営上も、精神衛生的にも良いことずくめなのです。
建物に必要な経費をかけて老朽化の進行を食い止め、空室を減らし入居者の質を高めることで資金的にも潤沢になっていく。この「賃貸経営の安定スパイラル」に乗る上で、「自分で行う確定申告」は大きな後押しとなってくれるでしょう。逆に言えば、確定申告を他人任せにしている大家さんは、「賃貸経営の貧乏スパイラル」にはまる恐れが強いといえます。
自分で確定申告をしないのは、自分の資産をきちんと把握できないということ。つまり、自分の資産に関心がないということです。結果、管理が手薄となり、計画的な修繕が行われず、物件が早期に老朽化する「貧乏スパイラル」に入り込んでしまうのです。そうした悲劇を未然に防ぐ上でも、確定申告をオーナーさん自ら行うことには大きな価値があります。