ドイツ勢の寡占を阻止するのに十分なポテンシャル

アルファロメオジュリエッタ

147の後継モデルとなる5ドアハッチバック。1954年のトリノショーでデビューした名車の名前を受け継ぎ、1977年の2代目から約30年ぶりにこの“3代目”が登場した。日本にはスプリント(318万円)、コンペティツィオーネ(358万円)、クアドリフォリオ ヴェルデ(388万円)をラインナップ。伝統の盾型グリルも新しいデザインに (写真はクアドリフォリオ ヴェルデ)

ようやく、やってきた……。イタリアはバロッコで試乗したのはいつだったか、と過去のスケジュールを振り返ってみたら、2010年、すなわち一昨年の6月だった。あのとき、ボクはこう書いていた。『日本への導入は、右ハンドル+TCT(2ペダルミッション)モデルの生産を待って、来春を予定……云々』。結局のところ、春は春でもさらに1年後の春、となってしまったわけだが、これには少なからず大震災の影響もあったと思われる。

いろいろ理由があっての待ちぼうけ。ミトの二の舞はごめんと2ペダルを待ったことも分かるし、不可抗力もあっただろう。それにしても、海外テストから1年半後というのは、ちょっと遅過ぎ。昔なら並行輸入業者だけが儲けて終わり、という事態だった。

とはいえ、このジュリエッタ、1年やそこら遅れて来たって、スタイルもパフォーマンスも、まったく古ぼけない、というか、新鮮味を失っていないと思う。結論からいうと、同じCセグメントのFFでゴルフに対抗できるのは今やジュリエッタしかないと思う。価格戦略的にも、そう思う。

アルファロメオ関係者いわく、現在、日本市場における輸入Cセグメントを見渡すと、実に8割以上がドイツ車らしい。10年前は決してそんな状況ではなく、ドイツ車が人気とはいえその占有率は半分で、イタリア車やフランス車も健闘していた。ところが、ドイツ車以外がそっくり落ち込んだ結果、セグメント半分台数も減って、そのぶんずっと堅実に売れ続けたドイツ勢による寡占状態が生まれた、というわけだ。

ジュリエッタは、ネームバリューからパフォーマンスまで、そんな現状をひっくりかえすに十分なポテンシャルを持っている。なんせ、ゴルフのライドコンフォートと1シリーズのドライビングファン、それぞれクラス最高レベル、をまとめて実現することを狙ったモデルなのだから……。
アルファロメオジュリエッタ

ボディサイズは全長4350m×全幅1800mm×全高1460mm、ホイールベースは2635mm (写真はスプリント)

日本仕様には、予想通り、3グレード、上から順にクアドリフォリオ/コンペティツィオーネ/スプリント、が用意された。1.4リッター“マルチエア”ターボエンジン+6速乾式ダブルクラッチシステムTCTをスプリントとコンペティツィオーネに、1.75リッター直噴ターボエンジン+6MTをクアドリフォリオに積んだ。
アルファロメオジュリエッタ

シート地にはスプリントがファブリック、コンペティツィオーネがレザーとファブリック&マイクロファイバー、クアドリフォリオがレザーを採用。ラゲッジ容量は350リッターとなる (写真はクアドリフォリオ ヴェルデ)