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「速書術」で論理思考のスピードを上げる

私は、「速書術」という方法論を提唱しており、出版物も出しているくらいです。そのくらい、「書く」ことの重要性が増していると考えているからです。

午堂 登紀雄

執筆者:午堂 登紀雄

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速書力とは論理的思考力

速読ではなく即書術とは…?

速読ではなく即書術とは…?

私は、「速書」という方法論を提唱しており、「速書術」という出版物も出しているくらいです。
そのくらい、「書く」ことの重要性が増していると考えています。

「書く・読む・話す」の基本は、論理的思考力です。

ただし、「話す」ときは、論理的思考力が不足していても、そう問題になることはありません。
たとえば身振り手振りや表情、声の大きさ、高さ、抑揚、スピードなどで補い、ロジック不足はある程度補強できるからです。

また、相手の頭の回転が速ければ、自分の言葉が足りなくても理解してもらうことができます。
相手の理解力に依存することもできるので、論理的思考力が足りなくても、それほど困らないとも言えます。

「読む」にも論理的思考力は必要です。
書き手の主張を素早く理解できれば、何度も繰り返し読む必要はなく、速読も可能だからです。
とはいえ、読むことで自分の論理不足を感じることはまずありません。

理解できなければ「書き手が悪い」と言えばいいですし、現実問題として「論理的思考力が低いから読むのに困る」という状況に置かれる場面もほとんどないからです。

しかし、「書く」については、ほかのどの要素よりも論理的思考力が求められます。
論理的でない文章はバレバレです。
説得力もなく、読みにくく、わかりにくい。
これが仕事なら、相手に納得し動いてもらうことができません。

プライベートでも、相手に気持ちが伝わらない、無用な誤解を招くということもあるでしょう。
恋愛でも、メールでヤバイ状況になった人もいるのではないでしょうか。
私のようなビジネス書の書き手であれば、「売れない」「新しい依頼が来ない」という致命的な問題になります。

ビジネス書やビジネス雑誌などでは、よく「○○力」という言葉が踊っていますが、これはキャッチコピーに過ぎず、そもそもそんな力が存在するわけではありません。

すべて「論理力」です。

「相手に共感する」「感性に訴える」というのも論理です。
「こう書けばこう感じてもらえるだろう」、「最初に同意してから反論するYES、BUTが効果的かもしれない」と考えるのは、論理的思考力そのものだからです。

そのうえで、想像力などが付加されていくわけです。
つまりビジネスもプライベートも、基本は論理力、論理的思考力なのです。

速書は思考スピードを上げること

「文章力=論理的思考力」ですから、文章を速く書けるということは、速く論理的な思考ができるということです。

論理的思考ができるということは、書くときはもちろん、文章を読むときも、人の話を聞くときも、素早くその意図や本質を捉え、作業プロセスをイメージし、結果を予測し、選択肢を複数考え、代替案を探ることができるということです。

それが速くできるということは、相手の意見や主張を素早く理解する、物事の本質を迅速に把握する、適切な意思決定が速くできるということです。

読書をして読解力を上げることも大切ですが、「書く」を通じて鍛えた方が読解力は上がります。
話す練習をすることも大切ですが、「書く」を通じて鍛えた方がプレゼン力は上がります。

書くスピードとは、思考のスピード。
思考のスピードとは、論理を組み立てるスピード。
つまり、速書を追求することは、能力を追求することにつながるのです。
「速書力=頭の回転の速さ」なのです。

速書術とは、ビジネスに必要な基礎能力全般を強化する、極めて優れた能力開発の方法と言えます。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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