損しない投資などない
投資には必ずリスクが伴う
ほとんどの人は、お金は増やしたい!でも損をするならやりたくない、と考えています。しかし、絶対に損をしない投資というのはありません。投資にはリスクがあり、損をする可能性が必ずあります。むしろ一度も損をしないことなどありえないと思った方が正解です。それなら、リスクは避けたい、損する可能性のある投資などしたくない、と思うのも、ごく自然の人情です。
しかし、投資リスクを保有している不安定な状態と投資をしない平穏とを比べてはいけません。比べるべきは、投資するリスクと投資しないリスク。投資しないリスクとは人生でお金が足りなくなるリスクです。
人生における長生きリスク
お金の足りないリスクの象徴的なものは、私たちが長生きして将来の生活費に困る長生きリスクがあります。日本人は昔のように良い大学を出て、良き会社に就職して、お金を郵便局に預けていれば生涯を円満に完結できるというパターンを失ってしまっています(まだ気づいていない人もいますが)。私たちの人生のリスクとは、給料が減るリスク、健康を害するリスク、老後の生活費が不足するリスク、そして老後の生き甲斐を見失ってしまう長生きリスクです。そして、長生きリスクがお金によって解消できるとすれば、人は投資リスクを負うことで長生きリスクを和らげることができます。投資リスクと長生きリスクはトレードオフ(二者択一)の関係にあるのです。
二つのリスクのどちらを避けてどちらを取るべきなのでしょう。コントロールできるリスクなら避ける必要はありませんが、コントロールできないリスクなら避けた方が賢明ですね。
では、長生きリスクと投資のリスクではどちらがコントロールしやすいのでしょうか?長生きリスクをコントロールできるとしたら、次のような方法あります。
- 寿命を縮める・・・生かされている私たちにそれはできない
- 生活費を切り詰める・・・東南アジアで老後を過ごす人がいるらしい
- 粗食で健康に生きる・・・強く丈夫な身体を作ればそれも可能だろう
コントロール可能なリスクはどちら?
長生きリスクのコントロールはむずかしい。では、投資のリスクはどのようにコントロールできるでしょうか。- 投資対象を分散する
- 投資する時期を分散する
- 投資期間を極大化する
私には、コントロール容易なのは投資のリスクで、長生きのリスクはなかなかコントロールがむずかしいことと思えます。ならば、老後にお金に困る事態を避けるために、投資をしてお金を増やさねばならない、という自分の必然性に気がついてもらえましたか。