圧倒的に多い韓国/朝鮮/中国籍の人
統計では韓国と朝鮮がひとくくりにされていますが、これをあわせてカウントすると、どの府県も1位は韓国/朝鮮。やはりというか、いちばん近い隣国の方がいちばん多いという結果です。登録外国人数にしめる韓国/朝鮮の人の割合は、大阪府と京都府が約6割(それぞれ約62%、約59.2%)、兵庫県が約半数(51.3%)、奈良県が比較的割合が低く約4割(40.2%)となっています。これら割合は全国平均(26.5%、2009年)と比べるとかなり高い数字です。関西で外国籍といえば、韓国/朝鮮の方である確率が大変高い事がよくわかります。しかし、最近は韓国/朝鮮の方のシェアは減少傾向。京都府では、外国人登録者数はここ何年かほぼ変わりはないのですが、韓国/朝鮮の減少分を中国を筆頭に他の国の人数でカバーしている感じです。
この韓国/朝鮮の方の減少傾向は全国でみるともっと顕著です。先ほど全国平均が26.5%と書きましたが、1999年には外国人登録者数における韓国/朝鮮の構成比は40.9%もありました。10年少しで14%以上下がった事になります。それを補うかのように構成比をあげているのが中国。1999年は18.9%だったのが2009年には31.1%。2007年からは韓国/朝鮮を抜いて、中国人が「いちばん多い外国人」となっています。
話を関西に戻し、続いては3位以下の国のラインナップを見てみましょう。韓国/朝鮮、中国に次いで多いのはどこの国の人か?想像つかないという声もありそうですね。3位以下は、府県によって少し顔ぶれが変わります。
どの府県にも多いフィリピン人、ブラジル人
大阪府、兵庫県、京都府、奈良県の2府2県のいずれにおいても3位~5位に顔を見せるのはフィリピン(大阪/京都 2位、兵庫/奈良3位)とブラジル(奈良2位、大阪4位、兵庫/京都5位)です。他にどの府県でも上位にあるのはアメリカ(京都4位、奈良5位、大阪/兵庫6位)、タイ(京都6位、大阪/奈良7位、兵庫10位)、インドネシア(全府県とも9位)。このようにみていると、府県毎のカラーはあまりないようです。すこし興味深かったのはフランスの順位。兵庫/奈良15位、大阪16位。どの府県も同じような順位なのですが京都だけはベスト10入りの8位。世界の都といわれるパリのあるフランスの方は、やはり古くからの都である京都がお好きなのでしょうか?
このように各府県の統計数字を眺めているととても、気分がとてもグローバルな感じになってきました。とはいえ、府県ごとの外国人登録者数をみただけでは、外国人が生活している「グローバルな街」の実感がわきません。そこに外国人が住み、家庭を築いているのなら子供が通う学校があるはず。というわけで、次のページには実際に外国人が通う学校がどこにあるかを見てみましょう。