エコな生活をしたい、エコに興味がある、同じ住むならエコな街に住みたい。そんな思いで住まいを探し、「エコキュートついてます」の一点突破でエコ住宅をうたっているような「なんちゃってエコ住宅」に対して「設備つけただけかよ!」とツッコミを入れている皆様に朗報。街区、建物、コミュニティ。複数の視点から本気でエコに取り組んだ街「小舟木(こぶなき)エコ村」を2回にわけてご紹介いたします。

京都通勤圏、大阪はビミョウ

水郷@近江八幡

近江八幡市は水郷の街として有名

小舟木エコ村があるのは滋賀県近江八幡市。水郷巡り近江商人発祥の街として有名です。朝7時12分にJR東海道本線「近江八幡」駅から新快速に乗れば7時53分に「京都」駅、8時25分には「大阪」駅に到着。所要時間はそれぞれ39分と1時間13分。大阪勤務にはちょっと覚悟が必要です。また、「近江八幡」駅までが徒歩29分なので、駅まではバスor自転車利用が無難でしょう。

通勤便は決して良いとはいえない小舟木エコ村。しかし、コンスタントに売れ続けているその理由は、半端無く「エコ」だからなのです。そのポイントは大きく3つありました。今回はそのうち2つをご紹介します。

街全体で「エコ」に取り組んでいる

近江八幡エコハウス@小舟木エコ村

小舟木エコ村の中にある「近江八幡エコハウス」

「エコです、太陽光発電をつけてます、以上。」何ていうのは論外ですが、「エコへの取組」がエコな設備の設置をするだけで終わっている「エコ住宅」はとても多いです。

街(こちらの場合「村」ですが)全体を「エコ」であるというには、設備だけでなく仕組みや取組みが肝心です。小舟木エコ村では、大学やNPO団体と協力しながら「エコ」に関する様々な仕組み/取組みを具体的な形にしています。

その一つが「風景づくりの手帖」という冊子。

「小舟木エコ村デザインコード」という副題がついているこの冊子は、土地所有者などからなる「小舟木エコ村風景づくり協定委員会」によって運営/管理されていて、各世帯ごとに必ず守るべき内容と、積極的にやってみる内容、将来的に取り組む内容が、わかりやすく解説されている冊子です。

全部で30項目の記載があります。内容は例えば以下のような感じ。

必ず守る内容
  • 1区画あたり、5本以上の樹木を植栽する
  • 植栽の少なくとも1本は「ふるさとの木」とする
  • 菜園を10坪以上設ける
  • 生ゴミ処理機器の設置スペースを確保する
  • 雨水タンク、またはそれに替わるものを設置する
積極的にやってみる内容
  • 果樹を植栽する
  • 1m以下の築山を設ける
  • 庭づくりには近江八幡周辺の素材や建築端材を活用する
どの内容も、それなりな費用や手間がかかるもの。それなのに「必ず守る内容」だけでなく「積極的にやってみる内容」もかなりの世帯で取組まれています。それによって「エコ」だけでなく街並の調和も実現しており資産価値向上に一役買っていることは確実です。

「エコロジー」に取組み、「エコノミー」的にも成功している街(村ですが!)なのです。

次のページでは「街にあふれる『エコな設備』」をご紹介します。