マンション物件選びのポイント/マンションの構造・耐震性

火災に備える~まずは「予防」「減災」を心がけよう

寒さが本格化し空気が乾燥するこの季節、住宅火災が増えてきます。今年は節電・停電に備えて石油ストーブの売れ行きが好調とのこと。但し石油ストーブは住宅火災の原因上位に入っています。火災予防のために我が家の防火対策をもう一度見直してみましょう。

井上 恵子

執筆者:井上 恵子

住まいの性能・安全ガイド

寒さが本格的になると増える火災

本格的な寒さ到来。火の元に注意しよう。

本格的な寒さ到来。火の元に注意しよう。

寒さが本格的になり空気が乾燥する季節になると、火災の発生件数が増えてきます。

その理由として寒くなってコンロやストーブを使う機会が増えることや、空気が乾燥していて火の回りが早くなることなどが挙げられます。

 

今年は石油ストーブの売れ行きが好調

石油ストーブは速暖性があり停電時でも使用できる。

石油ストーブは速暖性があり停電時でも使用できる。

11月24日付の「河北新報」(宮城県を中心に発行されている日刊新聞)によると、本格的な冬の到来を前に東北地方では石油ストーブの売れ行きが好調で、前年比10倍の売り上げというメーカーもあり、家電量販店やホームセンターでは品切れの店も出ているとのこと。

なぜ今年石油ストーブの売れ行きが好調かというと、石油ストーブなら電気を使わなくても使用できるから。節電・停電対策として購入する人が多いそうです。

また、暖房機器メーカーのコロナによると、石油ストーブが売れているのは東日本大震災の被災地だけではなく全国共通の現象とのことです。

 

石油ストーブを使う際の注意点

ここで石油ストーブを使う際の注意点をまとめましょう。総務省消防庁によると、ストーブ火災のうち石油ストーブによる火災が最も多く、出火原因は可燃物の接触・落下、引火・輻射、使用方法の誤り、消し忘れ、過熱、使用中の給油等となっています。

■石油ストーブを使う際の注意点(総務省消防庁HPより抜粋)

・ストーブの近くに紙や衣類など燃えやすいものを置かない
・ストーブの近くでヘアスプレーなど引火の危険があるものは置かない
・カーテン等とストーブは離して置く
・ストーブの上に洗濯ものを干さない
・石油ストーブに灯油を給油するときはストーブの火は必ず消す
・カートリッジタンク式のものは、給油後タンクのふたを確実に締める
・耐震自動消火装置付きのものを使用する
・就寝時、外出時には必ず完全に消火していることを確認する
・地震時に転倒しないように固定する必要のあるものは固定する
・シーズン前に充分な点検・整備をして故障しているものは修理してから使う
・灯油容器は必ず栓を閉めて密閉する
・灯油容器の保管場所は火気を使う場所から遠ざけ、冷暗所とする
・地震によって灯油容器が転倒したり落下物によって容器が破損しないようにする

次のページでは住宅火災の原因ワースト3を見てみましょう。
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