コラーゲン鍋ってなに?

いわゆるコラーゲン鍋。明確な定義はないと考えますが汁にコラーゲンが、たくさん溶け込んだ鍋料理の総称でしょう。どんな食材がコラーゲンを多く含むのでしょうか。コラーゲンは動物の構造蛋白質、あらゆる部位に存在しますが多く含む組織は骨、軟骨、靭帯(腱)です。豚骨、骨付鳥肉、牛の尾、魚の煮凝りなどがコラーゲンをたくさん含んでいます。食べたコラーゲンはいったいどうなるのでしょうか。

コラーゲンは蛋白質だから消化されて吸収されて

3種類のアミノ酸が3重螺旋につながります

3種類のアミノ酸が3重螺旋につながります

コラーゲンはかなり大きい分子の蛋白質です。最終的にはアミノ酸まで分解されて吸収されます。吸収されてから肝臓へ行きます。アミノ酸をどう使うかは肝臓が決めるので自律神経でも制御できません。コラーゲンを構成するアミノ酸のうち肝臓がブドウ糖の合成に使うアミノ酸(糖原性アミノ酸)と必須アミノ酸とは肝臓に取り込まれてしまうと考えるのが妥当です。肝臓で利用されなかったアミノ酸は血中へ行くと考えられます。コラーゲンを構成するアミノ酸のうち1/3を占めるグリシンは最も単純なアミノ酸なので特定の食べものから摂取する必要はありません。コラーゲンに含まれる量は少ないのですがアラニンは肝臓での糖新生の一番の原料です。プロリンは糖原性があるので糖(ブドウ糖)に変換される可能性が高いです。ハイドロキシプロリンとハイドロキシリジンはコラーゲン特有のアミノ酸、この二つは肝臓が使わない可能性はあります。ハイドロキシプロリンとハイドロキシプリジンはコラーゲンの材料となるのでしょうか。


コラーゲンは食べてもコラーゲンの材料にならない!

コラーゲンに含まれるアミノ酸は肝臓で使われてしまってコラーゲンを作る線維芽細胞にあまり届かない予感がします。最後の希望、ハイドロキシプロリンとハイドロキシリジンの運命は?結論としては、線維芽細胞は直接には使えないのです。実はコラーゲン中のハイドロキシプロリンはプロリンが使われて蛋白質が合成されてから水酸基を付けてハイドロキシプロリンとなっているのです。同様にハイドロキシリジンもリジンが使われて後から水酸基を付けています。少なくともコラーゲンサプリメントはコラーゲンを直接増加させる効果は期待できそうにありません。注目すべきはリジンではないでしょうか。ハイドロキシリジンはコラーゲンの主要な成分ではありません。リジンはコラーゲンに使われる必須アミノ酸なので食事からの摂取は重要です。


リジン鍋でコラーゲンを増やそう

必須アミノ酸いっぱいの簡単な鍋

必須アミノ酸いっぱいの簡単な鍋

鍋の具材でリジンが多いのは豆腐や厚揚げなどの豆類です。必須アミノ酸を考慮すると卵類、肉類、魚貝類、乳製品もできれば入れたいですね。味を考慮するとアミノ酸系のグルタミン酸とイノシン酸、核酸系のグアニル酸も入れたいですね。トマトのグルタミン酸、豚肉製品のイノシン酸、キノコ類のグアニル酸が入れば問題ありません。焼き豆腐、豆乳、うずらの水煮、魚肉ソーセージ、ホタテの缶詰(旨味成分はコハク酸)、カテッジチーズ、トマト缶詰、スパム、舞茸で鍋を作ってみました。



ビタミンCを忘れずに

コラーゲンに取り込まれたプロリンとリジンがハイドロキシプロリンとハイドロキシリジンになるためにはビタミンCと鉄が必要です。とはいっても加熱に弱いビタミンCを鍋料理から取るのは難しいです。鉄分を取るのは難しくはありません。筋肉中ミオグロビンは鉄を持つ蛋白質だからです。ただし鳥肉や白身魚のように白く見える筋肉はミオグロビンの含有量は少ない筋肉です。

加熱しても安定した状態のビタミンCは野菜や果物には含まれていません。鍋料理の具材として使うならば芋類という事になります。韓国料理のカムジャンタンはジャガイモを使った鍋料理です。煮崩れを考えると芋類を使った鍋料理は難しい面があります。鍋料理とあわせる大根おろしにはビタミンCが含まれています。ただし、すりおろしてから時間が経過するとビタミンCが分解する可能性があります。血中のビタミCを測定する時は採血管に過塩素酸という強酸を添加した物を使います。すりおろした大根に酢や柑橘類果汁(例:すだち)のような酸性の食材を加える事をお薦めします。
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