花巻南温泉峡の観光地
花巻といえば宮沢賢治の故郷です。よって、花巻観光といえば多数ある宮沢賢治関連のスポットがおすすめ。特におすすめなのが、宮沢賢治旧宅でもある羅須地人協会です。元は桜地人館隣接の雨ニモマケズ詩碑の場所にあったのですが、賢治が教鞭を取った県立花巻農業高等学校の敷地内に移築され、同校同窓会が管理しています。高校の敷地内ですので、学校の迷惑にならないように配慮して見学する必要がありますが、そうした真剣な気持ちでの訪問が必須な所も、私がここを好きな理由の一つです。建物の裏側に玄関があり、ポスターなどにも良く使われる「下ノ畑ニ居リマス
」と書かれた黒板が、玄関の横にあります。今の文字は賢治の直筆ではなく弟さんが再現した物だそうですが、彷彿とさせるものがあるから不思議。下の畑ってどんな所だろうかと、詩碑の場所にも行きたくなってしまいます。こんな風に少しずつ賢治の事を知り、少しずつスポットを尋ね歩くのがおすすめです。
なお、羅須って何だろうと思ってしまいますが、諸説あって判然としないという事になっています。しかし、愛用のそば店「やぶ屋」をブッシュと呼んでいた賢治ですから、Rustic(田舎の、素朴な、質素な)から来ていると考えるのが自然だと私は思います。本人自身が名前に意味は無いと言っていたそうですが、人前で田舎だとか質素だとか言いたくなかったのかもしれません。このように自分なりの賢治像を考えながら訪ねる事ができる点も、賢治の旧跡巡りがおすすめな点なのです。