注文住宅/家づくりのイメージづくり・アイデア

すまいの基本となる安全性能はどこをチェック(2ページ目)

家を建てるとなると、どうしても機能向上や設備機器の充実にばかり目がいきがちです。しかし長い間住む家です。地震、台風、火災、住み手の高齢化・・・さまざまなことから家族を守らなければなりません。住まいの基本となる安全性能をチェックしていきましょう!

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド


台風と火災

一般に木造住宅は軽量なため、津波や洪水などの基準や条件はありません。津波対策としては高台や津波がこないところに家を建てるしかありません。 台風は地域ごとに定められた風速があります。アメリカなどにみられる大型の竜巻やハリケーンは少ないので、建物が飛ばされた例は少ないのですが、近年は一時的な強い突風や集中豪雨による土砂などの被害が多く発生しています。つい先日も竜巻により3名もの方が亡くなるという事故が起きました。都市部においても集中豪雨があるので屋根勾配や雨水処理には十分検討することです。
風の強さと吹き方

風の強さと吹き方


火災については地域ごとに建築基準法で定められています。その基準どおり外から燃えうつらないように防火性能のある材料で施工しておけば問題はありません。内装についても防火の規定があります。また平成18年6月より室内に火災報知器の設置が義務づけられ、より安全となりました。


住み手の高齢化への対策  

若い人が家を建てようかなと考えている時はそれ程老後のことは考えません。しかし住まいは長い時間経過の中で問われる安全性についても考えておく必要があります。特に住宅内事故です。高齢になるにつれ事故の発生率が高くなるのです。ちなみに70歳以上が全体の4割と圧倒的に多く、事故の種類では転倒が全体の約半数を占めます。こういったデータから考えられるのはやはり床の段差です。小さな段差でもつまずきや転倒の原因となります。床の工事は将来リフォームをするにしても大がかりな工事になるので新築時に考慮しておくことです。その他手すりの設置やドアの開閉などはそれほど大変な工事ではありません。したがってそれらはその都度状況に応じてリフォームしていけばよいのです。


維持監理が安全をつくっていくという考え方を持つ

建物の劣化を防ぐには維持管理が大切です。建物は時間がたつにつれ当然新築時よりも性能が低下していきます。したがって維持管理をしていくには新築時にある程度劣化を計算に入れて骨組みなどに余力をもたせることも時には必要です。さらに床下点検口、小屋裏点検口なども設け、2~3年に1回位はのぞきこんで金物の緩みや木材のずれなどをチェックすることです。一般の方であっても金物の緩みなどはチェックできるでしょう。各部の点検口は家族を守る大切なシェルターです。

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