ハイブリッドカー/ハイブリッドカー基礎知識

トヨタの新HV車「アクア」は果たして“買い”なのか?

プリウスより一回り小さいヴィッツ級ハイブリッド車「アクア」の予約受付が始まった。前評判も高く、ガイドも気になるところだが、公開された情報を見ていくと、気になる点も……

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

1年以上前から話題になっていた、プリウスより一回り小さいヴィッツ級ハイブリッド車「アクア」の予約受付が始まった(発表は12月24日)。フィットHVと、どちらにしようか迷っている人も多いことだろう。少し気が早いものの、現時点で判明している情報を元に、いまおすすめなのはどちらか考えてみた。
トヨタの新しい小型ハイブリッド車「アクア」。前評判は高いが、その実力は……?(※写真はデトロイトモーターショーに出展された「Prius c Concept」)

トヨタの新しい小型ハイブリッド車「アクア」。前評判は高いが、その実力は……?(※写真はデトロイトモーターショーに出展された「Prius c Concept」)



装備と質感はフィットHVの方が上

アクアで最も「へぇ~」だったのは装備内容。プリウスの場合、最も安い205万円のグレードでも、ほとんどフル装備だった。サイドエアバッグやアルミホイールまで標準だったほど。そんなことからアクアの装備も充実していると思いきや、驚いたことに全く逆だった。
装備はシンプルに仕上げられている

装備はシンプルに仕上げられている


ハイブリッドシステムの一部になっている横滑り防止装置VSCこそ標準装備しているけれど、サイドバックやアルミホイールどころか後席のパワーウィンドウまで付いていない。窓ガラスはプリウスのようなIR(赤外線)カットガラスじゃなく普通のUVカット。シート地やハンドル素材も超簡素。

一方、フィットHVの装備は充実している。横滑り防止装置こそオプションながら、159万円のベーシックグレードでも熱線吸収ガラスや、チルト&テレスコピックハンドル、クルーズコントロールまで付く。シートやハンドルの素材だって安っぽくない。圧倒的な装備と質感の差を持つ。


コンパクトなアクアと、ゆったりスペースのフィットHV

クルマとしての使い勝手もフィットに軍配を上げておく。そもそもキャビンスペースが全く違う。アクアは平均的なコンパクトカーで、基本的に2人+荷物か、4人+手荷物という広さ。フィットの2人+大量の荷物か、4人+1.5リッター級セダンにトランクと同等のラゲッジスペースを持つ。

10・15モード燃費はフィットHVの30km/Lに対し、アクア40km/Lと圧倒している。東京都内のような交通モードだと、それぞれ16km/Lの22km/Lという感じになるだろう。されどクルーズコントロールを使ったロングドライブだと、25km/L対28km/Lくらいだと思う。

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