装備と質感はフィットHVの方が上
アクアで最も「へぇ~」だったのは装備内容。プリウスの場合、最も安い205万円のグレードでも、ほとんどフル装備だった。サイドエアバッグやアルミホイールまで標準だったほど。そんなことからアクアの装備も充実していると思いきや、驚いたことに全く逆だった。ハイブリッドシステムの一部になっている横滑り防止装置VSCこそ標準装備しているけれど、サイドバックやアルミホイールどころか後席のパワーウィンドウまで付いていない。窓ガラスはプリウスのようなIR(赤外線)カットガラスじゃなく普通のUVカット。シート地やハンドル素材も超簡素。
一方、フィットHVの装備は充実している。横滑り防止装置こそオプションながら、159万円のベーシックグレードでも熱線吸収ガラスや、チルト&テレスコピックハンドル、クルーズコントロールまで付く。シートやハンドルの素材だって安っぽくない。圧倒的な装備と質感の差を持つ。
コンパクトなアクアと、ゆったりスペースのフィットHV
クルマとしての使い勝手もフィットに軍配を上げておく。そもそもキャビンスペースが全く違う。アクアは平均的なコンパクトカーで、基本的に2人+荷物か、4人+手荷物という広さ。フィットの2人+大量の荷物か、4人+1.5リッター級セダンにトランクと同等のラゲッジスペースを持つ。10・15モード燃費はフィットHVの30km/Lに対し、アクア40km/Lと圧倒している。東京都内のような交通モードだと、それぞれ16km/Lの22km/Lという感じになるだろう。されどクルーズコントロールを使ったロングドライブだと、25km/L対28km/Lくらいだと思う。