照明・LED/照明住宅実例

照明住宅実例:開放感のある9坪住宅(2ページ目)

建坪29平方メートル(約9坪弱)の住宅をご紹介します。川沿いの三角形の敷地という、限られた条件の中で空間をより広く見せるを工夫しています。照明も建築に合わせて計画しましたが、天井の低い部屋をすっきり見せる配灯の仕方や、吹き抜けの光など、参考になる設計のポイントをご紹介しています。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド


開放感のある吹き抜け空間 

ダイニングとリビング

写真4.天井が高く開放感がある

2階は一体につながりながらダイニングキッチン・リビング・予備室とエリア分けされ、それぞれ違った開放感と川との関係をつくりだしています。

吹き抜けになっているダイニングキッチンと予備室には、セードのついていないクリア電球のペンダントをつけています。クリア電球は、フィラメントの輝きが美しくきれいですが、夜などは、眩しく感じることがあるため、調光器をつけて、明るさとまぶしさの適切なコントロールをしています。

また、フィラメントから放射される光が空間に興味深い陰影を作り出します。作業を行う場所では、拡散光や間接光を駆使することで陰影を和らげます。ここでは、キッチンは壁面のスポットライト(電球型蛍光灯)2灯で作業面を照明しています。天井面はロフトのスポットライトで間接照明し、空間をやさしく照らします。

キッチン

写真5.蛍光灯のスポットライトで照明したキッチン

セードのない器具では、光は全方向に拡がるので、光が下方向に制御されている器具に比べて床面の明るさが期待できません。そこでリビングの天井に角度を変えられる、アジャスタブルダウンライト(ダイクロハロゲン)をとりつけ、テーブル面の明るさを補っています。

ペンダントのフランジ部分は天井面がすっきりと見えるように、天井に埋め込んでいます(写真6)。通常傾斜天井にペンダントを取り付ける場合は、傾斜天井用の引掛けシーリングを使用するか、コードハンガーで横に吊るこが多いと思います。器具によっては、フランジを埋め込むタイプと引掛けシーリングタイプと選べるものもあるので、すっきり見せたい場合は埋め込みタイプがお勧めです。ただその場合は、器具を交換する際に電気工事が必要です。

手前からダイニング・リビング・予備室

写真6.敷地の形状を上手く利用している(C)Hiroshi Tanigawa

次のページでは、子供も喜ぶ広いロフトをご紹介します。

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