テクノポップ/アーティストインタヴュー

アーバンギャルド メジャー移籍後インタヴュー(8ページ目)

シングル『ときめきに死す』に続いて、メジャー移籍後初アルバムとなる『メンタルヘルズ』(意味深)を10月26日にリリースするアーバンギャルドのふたりに全曲インタヴュー!

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

メンタルヘルズ総括

ガイド:
全曲聴いてみて、感じた事です。僕はジャンルにそれほどこだわる訳ではないのですが、一貫した世界観って大事じゃないかなと。今回、アーバンはテクノポップという音楽的ジャンルから、いやポップやロックという枠にも囚われない自由さがあります。『メンタルヘルズ』はより世界観が明確になりつつも、いい意味ではみ出た作品になったと確信しております。

浜崎:
ありがとうございます。私自身も一枚通して、なんだか人間の一生を時間軸であらわしている様な作品になったなと思っています。「堕天使ポップ」で天使から人間として生まれ、「スカート革命」で生理が始まって、「子どもの恋愛」で恋をして、「墜落論」で失恋し...とか色々考えてしまいました。アーバンが今まで訴えてきた「生と死」、誰の中にもあるであろうマイノリティな部分などやはり気づいたらそれは普遍的なものではないかと思っております。今の私達の自信作です。多くの人に聴いていただけると嬉しいです。

松永:
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(左から)谷地村啓、鍵山喬一、瀬々信、松永天馬、浜崎容子

アーバンギャルドは自分たちの決めたコンセプトで自分たちを拘束しながらそれを悦ぶというマゾな習性のあるバンドですが、今回これまであった様々な拘束具をあえて外し、精一杯やりたいように解き放つことで、かつてない広がりを得ることが出来たように感じています。生まれつき羽が不自由な僕ら。鎖を解かれてもすぐに飛ぶのは難しいでしょうが、それが落下しているのであっても、地獄の蓋を開ける行為に他ならないとしても、選びとった結果であれば自ら肯定していきたい。我々の病気は治らず、日本の病理は深いでしょうが、それでも生きていくんです。少女たちよ荒れ地へ向かえ!君たちの純潔は、そんなことで汚れない。ダイアモンドは傷つかないし、ガラスの靴は割れない。

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