住宅設計・間取り/収納プラン

壁面収納でかなえる住まいの減量プラン(2ページ目)

収納は多ければ多いほどいい? モノが多いと、探し物が増えて片付けてばかり。そんな暮らしを激変させる、収納プランニングのキーポイントをご紹介します。

すはら ひろこ

執筆者:すはら ひろこ

収納ガイド


収納に合わせた所有量

リビングの壁面収納

大きくて場所をとるプリンターも収納されている!

ケイさんは引っ越しをきっかけにして、持ち物を大幅に減らしたそうです。特に、600冊あった本は1/20にまで減らしたとか。その思いきった決断を促したのは、「部屋には余分なモノを置きたくない」ということ。その意志を貫くには、収納に収まる分量をつかみやすくすることがポイントになります。つまり、壁面収納内部の区画ごとに収めるモノを決めて、分量を制限することによって、むやみにモノが増えることがなくなるというわけです。

それを実践しているのが、ダイニングルームにある壁面収納。長さ2メートルほどの収納には、趣味のモノから生活必需品まですべて収まっています。収納スペース内は3区画に分かれていて、それぞれ可動棚で調節できる仕様です。


区画ごとの使い分け

壁面収納の使い方

クローゼットの奥行55センチでも生活用品の収納OK

各区画はクローゼットと同じく、夫と妻と共用に分けています。夫用はPC関連機器、妻用は趣味の道具と避難用リュック、非常用飲料水、ペット用品といった具合で、管理の役割分担と関連したかたちで収納。共用区画には、本と取扱説明書、文具、工具となっています。CDや雑貨など趣味を反映したモノは、つい増えてしまいがちですが、収納内の区画を基準に分量を制限。どの収納スペースも余裕のある使い方になっていて、室内にモノがはみだすことはありません。

収納は多ければ多いほどいいと考えて、必要以上に収納スペースをとりがちですが、その意図とは逆に収納からモノが溢れるという皮肉なことが起こります。そこで一つの解決策として、収納を所有量に合わせるのではなく、収納に合わせて所有するという発想に切り替えてみましょう。モノの定位置を決めて、所有量を制限することで収納スペースが少なくなり、居住スペースが増える。当たり前なことですが、間取りを考えるときには思い出してほしいものです。

さらに間取りの検討を進める際には、家族それぞれに収納スペースを割り当てて、住まい全体の収納量をシミュレーション。収納場所の立面図を使って、モノをどこに収めるのかを配置図として描いて、収まり具合を具体化することをおススメします。衣類の多い家庭の場合は、想定しているクローゼットのサイズとその収納量と照らし合わせて、新しい住まいでのモノの持ち方を設定しておくといいでしょう。


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