アウディのスペシャルモデルS4が100万円台から

トヨタプレミオより短いボディに344psを発生するV8を搭載

気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい！」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はアウディS4（旧々型）を取り上げたいと思います。アウディの基幹車種であるA4にV8エンジンをぶち込んだハイパフォーマンスモデル。新車時価格は765万円（S4）／782万円（S4アバント）もしたのですが、今なら100万円台で見つけられます。ただしS4アバントと合わせて原稿執筆時点でわずか6台しか流通していないため、気に入ったものを見つけたら即買い必至です。

デビューは2003年9月。ベースであるA4のモデルチェンジを受け、S4としては2代目へと進化しました。この後2005年にはA4が再びモデルチェンジを行い、それに合わせて3代目S4へと進むのですが、このときに今のアウディ顔、つまりタテに大きく口を開けたようなシングルフレームグリルが採用されています。ですから今回取り上げた旧々型（2代目）S4は、3代目に比べたらおとなしい外観というか、私的に言えば上品な面構えです。しかし、詳しくは後述しますが、私はそれがこのS4の魅力の一つだと思っています。

ベースのA4のラインナップは最大3LのV6まで。そこに4.2LのV8をぶち込みました。最高出力344ps、最大トルク41.8kg-mを発生します。メルセデス・ベンツならCクラスと、BMWなら3シリーズとガチンコとなるA4に、こんなエンジンを積んじゃったんです。ちなみに全長だけなら現行のトヨタプレミオより短いというボディサイズ。組み合わされるミッションは新開発されたパドルスイッチ付きの6ATで、もちろんクワトロ（4WD）を搭載しています。

2005年のモデルチェンジでS4の上にRS4が追加されることになりますが、このモデルの頃はS4が頂点です。まぁ、もしこの上にRS4があったとしても、S4の344psで十分すぎます。このエンジンのパフォーマンスをフルに引き出せる日本の公道なんて、おそらくないでしょうから。メーターに刻まれた280km/hを見ると、踏めばそのスピードの世界へ行けるのに、踏めないから逆に苦々しく思えたりして。そんなハイパフォーマンスモデルが原稿執筆時点でS4が169.9万円（2003年式/6.1万km/修復歴なし）、S4アバントは225万円（2004年式/5万km/修復歴なし）で手に入るのです。

アウディS4の魅力を、次ページでまだまだ詳しく見ていきましょう。