「かんり」には二種類ある
住宅の「かんり」には二種類あるのをご存知ですか?1つは、管理。現場監督さんが工事の進捗具合や建築部材の搬入・職人さんの仕事などを「管理」します。現場管理と呼ばれることもありますね。
管理と監理は、似ているようで全く違うもの。違いを理解しておきましょう
もう1つは、「監理」。平面図や立面図など設計図書通りに施工されているか、取り締まることです。建築士法で監理者を置くことが定められています。
監理者が設計図書に基づき、厳密に「監理」することで、施工間違いや施工不良の発見につながります。基礎内の配筋の様子や構造材の金物、断熱材の施工状態など、住宅性能に大きく影響を与える部分でありながら、家が完成すると隠れて見えなくなってしまう場所が多いので、監理はとても重要です。
知られていない両者の違い
管理と監理は、全く違うものでありながら、読み方が同じなので、そもそも二種類あることを知らなかったり、両者を混同している人も多いのではないでしょうか。専門家は、ふたつの「かんり」をはっきりと区別するため、話をするときに「たけかん」と「さらかん」という表現をすることがあるようです。管理は、竹冠だから「たけかん」。監理は漢字に皿がつくので「さらかん」というわけです。
「たけかん」も「さらかん」もどちらも大切なことですが、施主である私たちにとって、より重要なのは「さらかん」である監理。それはどういうことなのか、次ページで紹介しましょう。