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「住宅ローン減税」の確定申告。早めの準備が肝要!

不動産経済研究所から10月13日、9月度の首都圏マンション市場動向が発表されました。それによると、新規供給数は都下と埼玉の躍進で16.7%の2ケタ増となり、また、月間契約率も77.7%と、引き続き好調な売れ行きが確認されました(下図参照)。東日本大震災の発生から7カ月余り、新築マンション市場への影響は「ほぼ払拭された」と言えるまでにマーケットの地合い(雰囲気)は持ち直している印象です。

特に、人気低迷がささやかれたタワーマンションは今月度、92.8%という“好成績”(高契約率)を残しています。震災直後に新聞紙面をにぎわせた「タワーマンション離れ」は完全に払拭されたことを裏付けます。湾岸立地による液状化の心配や、高層階に住む住民の「難民化」といった課題は残りますが、優位な資産性を内包するタワーマンションに熱いまなざしを向ける消費者の気持ちに変化は見られません。低位安定する住宅ローン金利や充実した住宅税制に下支えられながら、市場のセンチメントは回復経路をたどっていくことは間違いないでしょう。

マンション契約率の推移

 

さて、そうした中、マイホームを購入して今年中に入居された人は、住宅ローン減税の準備を始めなければなりません。2011年中に新居に入居した人は最大400万円の税控除が受けられます。ただ、自分自身で還付請求しなければ恩恵は受けられませんので、早めに確定申告の準備をすることが肝要です。そこで、その一助となるよう、本コラムでは住宅ローン減税の適用条件についてご説明します。

<補足>東日本大震災の被災者の皆様へ

東日本大震災の被災者の方で、震災前から住宅ローン減税の適用を受けていた人は、たとえ自宅が地震で倒壊あるいは津波で流されてしまっても、引き続き所得税還付を受けられることになっています。詳しくは所管の税務署へお問い合わせください。


住宅ローン減税を受けるための適用条件/2011年版

  • 自己居住のための住宅を新築、あるいは新築住宅を購入し、新築あるいは購入した住宅の床面積(登記簿面積)が50平方メートル以上あること。なお、メゾネットタイプなど複層階構造の場合は、全フロアの延べ床面積を起算とする。
  • 上記床面積の2分の1以上が、専ら自己の居住の用に供されること(店舗併用住宅などの場合は注意)
  • 償還期間が10年以上の借入金を有すること
  • 控除を受ける年の合計所得金額が3000万円以下であること(サラリーマンなどの年収に換算すると約3336万円)
  • 取得後6カ月以内に入居し、2011年12月31日まで引き続き住んでいること。ただし、居住の用に供する住宅を2以上所有する場合は、“主として”居住の用に供する一つの住宅に限られる
  • 配偶者(婚約者を含む)や同居の親族から購入した住宅でないこと
  • 給与所得者が使用者(会社)から使用人である地位に基づいて時価の2分の1未満の価格で譲り受けた住宅でないこと
  • 建物の取得を伴わない、土地だけの取得は対象にならない
  • 認定長期優良住宅の新築などに係る住宅ローン減税の特例を適用する場合は、認定長期優良住宅であると証明されたものであること
  • 中古住宅の場合は、次の(1)または(2)または(3)のいずれかに当てはまること
(1)マンションなどの耐火建築物では、取得日時点で築25年以内であること

(2)木造住宅などの非耐火建築物では、取得日時点で築20年以内であること

(3)「耐震基準に適合していることが証明された住宅」であれば、築年数は一切問わない。
 ただし、2005年4月以降に取得した場合に限る。


3番目の「耐震基準に適合していることが証明された住宅」とは、以下の(A)または(B)のいずれかに該当する建物のことを指します。

(A)「その住宅の取得日前2年以内に証明のための調査が行われ、耐震基準適合証明書が発行された建物」

(B)「その住宅の取得日前2年以内に、品確法に基づく住宅性能評価書において耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)に係る評価が等級1、等級2または等級3であると評価された建物」


耐震基準適合証明書は、中古住宅の売り主が建築士や指定確認検査機関、あるいは、指定住宅性能評価機関に依頼し、耐震診断を受けて耐震基準をクリアした建物に対して発行されます。そのため、購入を希望する住戸が「耐震基準適合証明書」あるいは「住宅性能評価書」を“すでに”取得している中古マンションかどうか、売買契約前に確認しておくことが必要です。引き渡しを受けた後では手遅れとなりますので、特に高経年マンションの場合には注意してください。


次ページでは、住宅ローン減税に関する「2011年度の改正内容」をご紹介します。