カーメンテナンス/車検について

ユーザー車検を受ける際はここに注意!(2ページ目)

ユーザー車検を受ける際、特に検査ラインを通す場合には、いくつかの注意すべきポイントがある。ここではそうした検査ラインでの注意点を中心に、ユーザー車検の受け方について解説する。

執筆者:宮島 小次郎


テスターでの検査項目は、予備検で事前に対策を!
 

予備検査

実際の検査ラインをスムーズに合格するためには、予備検査を活用し、検査ラインでチェックされる項目をあらかじめ点検し、調整が必要な場合はしっかりと調整しておくといいだろう

書類が整ったところで、次はいよいよ検査ラインでの実車の検査となります。ここではクルマを運行する上で、必要最低限の装備に問題がないか、また保安基準に適合する状態であるか、といった基本的な項目の検査が行われます。

まず検査ラインでの点検項目ですが、外観、サイドスリップ、スピードメーター、ブレーキの効き、排ガス浄化性能、ヘッドライトの光軸、下回りがチェックされます。外観、下回りを除く、各テスターでの検査項目については、例えば光軸やサイドスリップなどは、日頃問題がないと思っていても、実はズレているということが多いので、事前に調整しておくと安心です。

陸運局の近くには、いわゆるテスター屋と呼ばれる整備工場がいくつかあり、検査ラインで行われるのと同じ検査を事前に行うこと(予備検査)ができます。もし、調整が必要な個所があっても、ここで事前に直しておけば実際の検査ラインを、スムーズにパスできるというわけです。テスター屋での検査に掛かる費用は、5000円~1万円程度といったところですが、光軸やサイドスリップは間違いなくここで合わせておいた方がいいでしょう。

テスター屋は大体どこの陸運局の近くでも数件はあるようですが、分かりにくいようでしたら、陸運局の事務局で聞いてみるのもいいでしょう。手順としては、陸運局に行く前にまずテスター屋に寄って、各テスト項目をチェックしてもらうと、余計な手間が掛からずに済むはずです。その他、保安基準関係で不安がある部分があるようでしたら、こちらで相談してみるのもいいでしょう。

外観や下回りの点検などで気を付けたいのが、何かしら改造を行っていたり、後付けのパーツを装着している場合です。特にタイヤのはみ出しや最低地上高、全長や全幅、全高が変わるようなパーツ、後付けのフォグランプなどを装着している場合は、厳しくチェックされることがありますから、そのあたりは事前にしっかりと確認しておくべきです。

また、明らかなオイル漏れやドライブシャフトブーツの破れなど、その場で対応ができないような不具合があるようでは、検査をクリアすることはできませんから、事前の整備が欠かせません。そういう意味でも、ユーザー車検を受けるためには、予めクルマのコンディションをしっかりとチェックしておき、修理が必要な個所は事前にしっかりと対策しておくことが大切なのです。

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