エンジン音に合わせてギアをチェンジする気持ちよさ
他グレードが15インチのところ、唯一BBS製の16インチアルミホイールを履くGTI。ただし、見た目でGTIと分かるのはこれくらい。その分ご近所さんには真面目なゴルフのイメージで通せます。また高速道路の安定感もゴルフならでは。走り込んでも、流しても良い車です
最近のフォルクスワーゲンには2ペダルMTのDSGがありますから、もはやギアをカチャカチャいじる必要はなくなりましたが、やはりエンジン音(つまり回転数)に合わせてクラッチを切ってギアをつなぐというあの快感は、私のような40過ぎのおじさんの体からそう簡単には抜けてくれません。とはいえ今さら本気のホットハッチなどで峠を楽しむ体力は正直無いのも事実。しかし、そういう「気持ちだけは若いんだけどね」という人にこの2台なら応えてくれると思います。
4代目からプレミアム路線を歩み始めたゴルフ。インパネの質感が格段に向上しています。特にGTI(およびその高級グレードであるGTX)にはブラックウッドパネルが奢られています。またMT車はシフトノブにもブラックウッドが使用されています
先ほどこの2台は「ちょっとヤンチャな高校生といったキャラクター」と述べましたが、ゴルフGTIはそれこそ初代ゴルフから設定がありますし、ボーラV6 4モーションも、2代目ゴルフのクーペ(コラード)にV6エンジンを搭載したVR6モデルというのがありました。また現行モデルのゴルフにもGTIはありますし、4代目と5代目ゴルフには、ボーラV6 4モーション同様「V6エンジン+4WD」のR32がありました。このように、メインは品行方正で質実剛健、優等生的なフォルクスワーゲンなのでしょうが、それらをベースにした、少し尖ったモデルは昔から作り続けられているのです。
日本のホットハッチやスポーツカーとは少し異なり、40歳を超えた私のようなおじさんも楽しく乗れるのがこの2台の魅力。加えて、100万円以下で十分見つけられるという手頃感と、この先程度の良い中古車を探すのが大変になりそう、というわけで今回のご紹介となりました。
それでは2台の魅力を次ページでさらに詳しく見ていきましょう。