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シトロエン節炸裂、直球勝負でゴルフに挑むC4(2ページ目)

欧州Cセグメントを担うシトロエンの屋台骨、C4。新型の内外装はコンサバなマーケットを狙った、落ち着いた雰囲気に仕立てられた。でもシトロエンファンの皆さん、心配はご無用。走り味はシトロエン節が炸裂しています。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

シート、操作感、乗り心地……、乗り味は“シトロエン”

シトロエンC4

セダクションは最高出力120ps/最大トルク160Nmを発生する1.6リッターに4AT、エクスクルーシブは最高出力156ps/最大トルク240Nmの1.6リッター直噴ツインスクロールターボにシングルクラッチの2ペダルMT、6EGS(エレクトロニックギアボックスシステム)を搭載

走りはどうか。外観がフツウになったからといって、乗り味までフツウになってしまってはシトロエンファンが納得しないだろう。というわけで、心配ご無用、シートの座り心地から操作系のフィール、そして乗り心地に至るまで、こちらはシトロエン節が炸裂していた。

特別な仕組みを使わずに、シトロエン味を出すことができるか……。旧型でもその気配はあったし、新型C3ではかなりそれらしくなったが、新型C4は決定的だと言っていい。ドイツ車とは一線を画す、タメの利いた乗り心地で、とても個性的。好き嫌いは分かれるだろうが、それがシトロエンを選ぶ理由というものだろう。

エグゼクティブには、いまやPSAプジョーグループのガソリンエンジン、唯一の主力となった1.6リッター直噴ターボが積まれていて、パフォーマンスそのものに何ら不満はない。508まで動かすエンジンだ、むしろ力強さが目立っている。下2グレードは自然吸気+トルコンだから印象も異なるだろうが、直噴ターボモデルの実用域における走りは相当にパワフルだった。

乗り心地がよくて、パワーも十分となれば、気になってしまうのはロボタイズドミッションの変速フィーリングである。制御そのものはかなり進化したと思うし、特に気を遣うことなく走らせていて、いやだなあと思う場面もほとんどなかったけれど、やはりVW系などの最新のデュアルクラッチモデルと比べれば、はっきり、動的な質感で一歩劣ってしまう。特に街中を低速で進んだり停まったりするときのマナーが、どこか頼り無さげでセンも細い。なるほどそのあたりが無骨なドイツ車ではなく、華奢なフランス車っぽい、ということなのかも知れないが……。

とはいえ、ゴルフまみれのCセグメントに、アンチゴルフ派には痛快な選択肢の登場である。
シトロエンC4

エクスクルーシブには先進の安全装備を装備。斜め後方の死角にいる車両を知らせるブラインドスポットモニター、縦列駐車が可能なスペースがあるかを教えてくれるパーキングスペースセンサーなどが備わった

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