やたら暑いこの夏に役立っているUSBファン三種(4ページ目)

ピンポイントで冷却出来るスタイリッシュなファン
バード電子「スポットクーラー」8800円

この夏、電車の中や町中でやたらと見かける、白い平たい直方体で首から提げる、顔を冷やすファン。あれと同じように、筐体の上部から風が出るスタイルのUSBファンです。USB接続タイプのファンでは、このスタイルは珍しいのですが、バード電子製はさらに一味違います。13枚の羽根が、ファンの両面から空気を吸い上げ、側面から風を吐き出す仕様で、効率が良いのか風量も豊富。送風口が小さいので、かなり強力に風が出てきて、冷却効率も良いのです。可動式のスタンドが付いているので、冷やしたい場所に風を吹き付け続けることも可能。この可動式のスタンドだけでも、他には無いバード電子ならではの機能です。
ファンを挟み込むように丁寧に表面が仕上げられたアルミニウム合金の板が用意され、それらの板は側面でアクリル板に留められています。そのため、ぱっと見は質実剛健とも、スタイリッシュとも言えるデザインながら、側面から内部構造が見えるようになっていて、メカニカルな印象もあります。まるでファンらしくない、しかし抜群にカッコいいデザインです。好き嫌いはあると思うのですが、そもそも、この手のUSB接続のファンで、デザインに好き嫌いがあるということ自体、突出していると思うのです。USBが繋がる電池ボックスと組み合わせて、外でも使いたいほどのカッコ良さなのですが、本体140gと重いので、あまり持ち歩きには向きません。そこが残念と言えば残念ですが、その重量感も魅力なので難しい物です。
小型ながら風量がしっかりあるので、バッテリーが熱を持ったデジカメとか、調子が悪くなったハードディスクとか、歯が痛い時の口の中とか、熱気が篭りがちなパソコンの裏の通気とか、使用範囲は幅広いし、何となく秘密兵器っぽいので、使うのが楽しいファンだと思います。そして、実際に手に取ると分かると思うのですが、この「スポットクーラー」のモノとしての存在感は、もう、何故、ファンにここまでの存在感が必要なのか、と逆に突っ込んでしまうほど。そういう過剰さも含め、ガイド納富は、このファンを名作だと考えるのです。

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