スイスでハイジに出会う旅
ハイジの物語は、本やアニメ、テレビ、映画などを通して世界各国の人々に愛されてきた
広く日本人にも愛されたアニメ「アルプスの少女ハイジ」は、スイスの作家ヨハンナ・シュピーリの小説が原作のアニメ。物語の中では、忙しい都会の生活で夢遊病を患ったハイジが、故郷のスイスの山に戻って元気を取り戻す様子が描かれています。
ヨハンナ・シュピーリ自身、結婚してチューリッヒで暮らしはじめましたが、友人の住むイエニンス村(ハイジ原作の舞台マイエンフェルトの隣村)をたびたび訪れ、ハイジの物語の着想を得たと言われています。
ここではハイジ原作の舞台をはじめ、映画の撮影やアニメ制作のゆかりの地をご案内していきます。
ハイジ原作の舞台を訪ねて
穏やかな山岳風景が広がるマイエンフェルト
ハイジにちなむ場所は、主にスイスの東部に集まっている
アクセスはチューリッヒから列車の利用が便利。チューリッヒ中央駅からスイス国鉄で、マイエンフェルトまで約1時間15分。急行列車はマイエンフェルトに停まらないので、手前のサルガンスまたはバートラガッツで各駅停車に乗り換えましょう。
赤の道(マイエンフェルト)
ハイジゆかりの場所を訪ねて、マイエンフェルトには「赤の道」と「青の道」と呼ばれる2つのハイキングコースが整備されています。赤の道は比較的高低差の少ない初級ハイカー向けのコース。ハイキングコースの主な分岐点には、赤い標識が立てられています。スタートはマイエンフェルトの鉄道駅。歩行時間は1時間30分のコースですが、実際には写真や休憩タイムなどを含めて2~3時間はみておきましょう。
村の中心を通り抜けると、両側に葡萄畑が広がる小道が続きます。この一帯は、高品質のワインの産地としても有名。ハイジドルフとも呼ばれるオーバーロッフェルスの村や、ハイジ博物館、ハイジの泉などを経てスタート地点に戻ることができます。
■ハイジドルフ
ハイジドルフはドイツ語で、「ハイジ村」の意味。冬の間、ハイジが過ごした村のモデルとなりました。原作では「デルフリ村」という架空の村で、直接の関係はありませんが、物語のイメージにぴったりの場所です。
■ハイジ博物館
ハイジが生きた(と設定される)当時のこの地方の生活が展示されています。ワラのベッドがあるハイジの部屋なども再現。物語の数々の名シーンが蘇ります。(オープン:3月中旬~11月中旬)
■ハイジの泉
地元の子供たちの募金活動により、完成したハイジのモニュメント。周囲は広場になっているので、ちょうど良い休憩スポットです。