宝塚ファン/宝塚歌劇入門編

タカラジェンヌの意外な誕生秘話(2ページ目)

わずか16名の少女たちから始まった劇団が、100周年を迎えた奇跡……。様々な困難に遭いながらも新しいものを求め、今に繋いだ軌跡……。そこにいつもあったたくさんの輝石……。宝塚歌劇団100年へのキセキのひとコマをご紹介いたします。Part2「タカラジェンヌの意外な誕生秘話」

桜木 星子

執筆者:桜木 星子

宝塚ファンガイド


タカラジェンヌ第一号

第一期となった16名は、箕面有馬電気軌道や宝塚新温泉のスタッフの縁故をたどり選ばれた15歳以下の少女。
その後12月には4名の第二期生が加わり、「宝塚少女歌劇養成会」と名称も変わります。

■第一期(7月入学)16名
秋田衣子・大江文子・逢阪関子・小倉みゆき・雄嶋艶子・雲井浪子・関守須磨子・高峰妙子・外山咲子・筑波峯子・松浦もしほ・三室錦子・三好小夜子・八十島楫子・由良道子・若菜君子

■第二期(12月入学)4名  
篠原浅茅・瀧川末子・人見八重子・吉野雪子

高峰妙子さんは「男役スター第一号」と呼ばれる男役スターとなり、雲井浪子さんと篠原浅茅さんは娘役スターに。
八十島楫子さんと雲井浪子さんは姉妹で、雲井浪子さんは退団後、演出家・坪内士行氏と結婚(娘は女優・坪内ミキ子さん)。吉野雪子さんも振付家・楳茂都陸平氏と結婚されました。

昨今のファンの皆さんにも馴染みがある芸名が瀧川末子さん。花組男役スターや初代花組組長となった第二期生の瀧川末子さんに始まり、親・子・孫と三代続くタカラジェンヌとなります。三代続くタカラジェンヌは他にもいらっしゃいますが、三名ともが同じ芸名というのは珍しい。三代目の瀧川末子さんは、まだ記憶に新しい2007年月組公演『MAHOROBA』『マジシャンの憂鬱』にて退団されました。


このような20名により、翌大正3年(1914)4月1日、第一回公演がパラダイス劇場にて上演されるのです。


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