節約は「金額」じゃなく「満足」だ
節約の究極は使う金額を減らすことではありません。使ったお金の満足度を高めることです。いきなりそう言っても困るでしょうから、例を出します。10万円であこがれの海外ブランドのコートを買ったとします。一見するとムダづかいです。しかし、そのために何度か試着もしたし、思い悩んだ日々もあったし、残業もがんばってお金もしっかり用意したとしましょう。コートを買って、町に出たらどこか気持ちも誇らしく、明日からまた仕事もがんばろうと張り合いが出たとします。もちろん、コートの質もいいものなので、4~5年は使えたとしましょう。
おそらく、こういう買い物は「高いけどムダじゃない」といえると思います。その買い物はその人にとってプラスになっているからです。
逆の例はこんな感じです。毎日、惰性で買い物をしている飲み物があるとします。清涼飲料水を仕事のストレス解消とばかりに、毎日コンビニでほぼ定価で買っています。1回あたりの金額は150円程度ですから、あまり気にしていません。
しかし実はストレスは大して解消されていなかったりしますし、別に飲まなくてもあまり困らなかったりします。お金も毎月20日飲むと仮定すれば3000円、年間で36000円もかけていることになります。そのうえ健康診断で要注意とされればさらにコストパフォーマンスは悪い話です。
こういう買い物は「金額は小さいけどどちらかといえばムダ」じゃないかと思います。その買い物は、少額でもあまり自分のプラスになっていないようです。
満足を高めるのが節約のコツ
「ずいぶん極端な例ですね」と言う人もあろうかと思いますが、節約の本質は、みかけの金額ではない」ということに着目してほしいと思います。使う金額だけ少なくしようとする節約は、しばしばストレスを高めます。一般的には、使う金額を下げるほど、満足度も下がってしまうからです。ですから、長続きしませんし、節約はつらいものとなってしまいます。
賢い節約は「使うときは金額をかけるが、満足をしっかり得る」「金額を下げても満足度は変わらない買い物を考える」やりかたです。これなら、ストレスがほとんどたまりません。
むしろ、「私は、今、うまいことやってる!」という快感を得られますので、むしろ満足度が高まることもあるでしょう。
ただし、お金を使って高い満足度を得るのは、簡単ではありません。しっかり頭を使って考え、ネットで検索をして評判を調べ、比較商品も検討し、自分にとっての必要性を整理し、できれば安いお店を探すなどの工夫をしなければなりません。
しかし、今の時代にそれは簡単にできるようになりました。がんばればがんばるほど、満足度を高められる時代なのです。AllAboutの中にもそんなコラムがたくさんありますし、せっかくのチャンス、ぜひ活かしてみてください。
私はよく「節約は快楽」だと主張しています。満足度が高く、お金はより少なく買い物をして、ぜひ節約を苦痛から快楽に変えてみてくださいね。
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