良い意味で無駄で、贅沢で、大人の余裕を感じるクーペ
ホイールベースは旧型Cクラスセダンと同じながらも、フロントデザインの変更により全長は80mm長く、旧型Eクラスよりは200mm以上短いというもの。またフロントフェイスはCとEの中間という、絶妙なデザインです
ご存知の方も多いでしょうが、メルセデス・ベンツのCLKは旧型Cクラスをベースに開発されたスペシャリティクーペです。それ以前にはミディアムクラス(その後Eクラスと呼ばれた名車W124)ベースのクーペがあり、CLKが事実上の後継車となったのは1997年登場の先代CLKから。今回取り上げるのは2002年4月に日本デビューした2代目CLKであり、2009年に再びEクラスをベースとしたクーペが登場したことで、その役割を終えました。
スポーツカーではないものの、CLK320で言えば0-100km/h加速は7.4秒、最高速度は240km/hと日本では十二分過ぎるほどの動力性能を持っています。性能を持て余すという、これまた大人の余裕!?
しかも、これが原稿執筆時点で100万円を切った89.9万円から買える(CLK240/2002年式/7万km/修復歴なし)となると、その無駄や贅沢加減(もちろん良い意味で)が高まります。さらに、メルセデス・ベンツライクな車の動き自体に、大人の余裕を感じるといいますか。無駄や贅沢、大人の余裕……最近なんだか忘れられがちな要素だと思いますが、それがお手頃価格で手に入ることまで、見逃してはもったいない。次ページでCLKの魅力をさらに見ていきましょう。