トルコ人の台所、エジプシャンバザール
宗教祭前日には必ずTVで中継されるという意味では、年末年始の築地市場的存在? のエジプシャンバザール
1660年建築のエジプシャンバザールは、歴史的建築としても見どころがある上、トルコ人の台所として今も元気な食材市場。その昔、ここはエジプト方面の独占卸売権を持っており、香辛料を主に扱っていたためにこの名がついたのだとか。内部はL字型の通り2本のみで、全部で80店舗ほど。
グランドバザールに比べて規模が小さいのでサクッと回りやすい市場です。
トラム(路面電車)エミノニュ駅から徒歩すぐの立地。鳩がたくさんいるイェニモスクの隣に入口があります。このエリアは、エジプシャンバザールのみならず、周囲の問屋街も見どころいっぱい。東京のアメ横と合羽橋を足した雰囲気で、観光客のみならず地元トルコ人たちにも人気のエリアです。
※本来は「エジプシャンパザール」という呼び名の方が一般的ですが、当記事内では日本人に分かりやすい「バザール」で統一しました(トルコ語では「ムスル・チャルスス」)。
エジプシャンバザールで買える、おススメグッズ
日本ではなかなか手に入らないようなスパイスたちもたくさん
帰国後もこれさえあれば、トルコキョフテが手軽に作れます
■スパイス
香辛料が有名な市場ですから、トルコ独特のスパイスがお土産におススメ。例えば「キョフテバハラトゥ」などはハンバーグを作る時にちょこっと混ぜるだけでたちまちトルコ風味のキョフテに。料理好きな人にはぴったり。
伝統薬局のように所狭しとオイルや香辛料が並びます
一方、トルコで「香辛料店」といえば、昔は中国の漢方薬局的な役割も果たしていたため、今でもエジプシャンバザールの香辛料店には天然オイルや健康関連グッズも数多くそろっています。天然オイルだったら20mlほどの小瓶で平均700~800円程度。効用も様々なので、目的別にいくつか買ってお土産にバラまける手軽さがうれしいところです。
Arifoglu(アリフオール)や
Develi(デヴェリ)が有名店ですが、その他Kalmaz(カルマズ)などは古き良き漢方薬局の雰囲気が満点なので、一見の価値アリ。
トルコの天然オイルについてはこちら>>>
トルコの天然植物オイル
エジプシャンバザールも含めた天然コスメショップ>>>
イスタンブールの天然コスメショップ
■はちみつ
右が巣ごとのはちみつ、左はスズメと呼ばれる液体はちみつ
トルコが産地の巣ごとはちみつも気になるところ。エジプシャンバザールにははちみつの生産で有名な東アナトリア地方専門の食材店もいくつかあるので、現地直送の本場はちみつが手に入ります。ただしかなり重さがあるので、あまりたくさん持ち帰るのは困難。
■お菓子
色々な味があるロクムはトルコ土産の王様
ゆべしに似た伝統菓子ロクム、そしてドライフルーツやナッツ類といったおつまみ・お菓子系の食べ物も種類が豊富。L字の角の部分に店を構える
Malayta Pazari(マラティヤ・パザル)のように回転がはやい店の方が置いてあるモノが新鮮でおいしいので、購入の際には有名店や客足の多い店を選びましょう。日本に持って帰るから「真空パックにしてください」(バキューム リュトゥフェン)、と頼むとやってくれる店もあります。
■コーヒー
コーヒーの小袋が積み上げられたウインドウにはコーヒー色の制服を着た店員さんが
エジプシャバザールを出て(L字型の角の部分にあたる出入口)すぐのところにあるのが、
Mehmet Efendi(メフメットエフェンディ)という老舗のトルココーヒー豆直売店。1871年創業ということですが、店内や使っている機械、店員さんの制服まで1871年当時と変わらないようなノスタルジックな雰囲気。近くを通ると挽きたてコーヒー豆のいい香りがプンプンするのですぐ分かります。多少の行列はあるけれど、店員さんの素早い手さばきでほとんど待つことなく購入可。
トルココーヒー粉、ジェズベ、カップ&ソーサの3点セットは素敵なお土産候補
この辺は台所用品の卸売店も軒を連ねているので、トルココーヒーを作る時に使われるジェズベ(ひしゃく型のパン)やトルココーヒー用のカップ&ソーサーもセットで買うと、自宅でもトルココーヒーを楽しめます。トルコチャイに惚れ込んだ人は、ここでチャイダンルック(二段式やかん)を買うのもいいかも。