維持管理のしやすさ
建物の維持管理のしやすさが分かるのが「4.維持管理への配慮」です。4-2「共用配管のメンテナンスのしやすさ」では、このマンションの共用配管の清掃・点検・及び補修が簡単にできるような工夫がどの程度されているかを記しています(【図3】)。
図中4-3「更新対策」では共用配管の取り替えが簡単にできる対策が取ってあるかを示しています。ここは、とても大切な部分です。なぜなら、給排水管などの設備配管は、コンクリート躯体よりも早く寿命を迎えます。この設備配管類が取り換えにくい造りになっていると、結局躯体ごと解体せざるを得ず、建物の寿命が短くなる可能性が高くなるからです。
このモデルでは共用排水管立管が「共用廊下に面する共用部分に設けられている」と明示されているので、将来的に取り換えを行いやすい造りになっている、と判断できます。
この「住宅性能評価書の見方(1)」では、表紙のチェック事項と住棟全体の性能の読み取り方を解説しました。引き続いて「住宅性能評価書の見方(2)では各住戸にスポットを当てて避難のしやすさやリフォームのしやすさ、「住宅性能評価書の見方(3)」では省エネ性、シックハウス対策、窓の大きさ、バリアフリー性、防犯性などを解説いたします。
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