薪焼きレストラン Nuda

看板

元町の細い路地に面して「Nuda」はあります

注) 「Nuda」は「bb9(べベック)」と店名変更し、リニューアルオープンされました。当記事はNuda時代の過去記事となります。

大西洋に面してスペインとフランスをまたぐように広がるバスク地方。「Euskara」と呼ばれるバスク語を話す人々が人口の四分の一を占めるというこの地方の中でも、スペイン側にあるバスク自治州は、その昔から歴史の荒波に揉まれてきた地域ですが、大西洋の海の幸・すぐ南に広がる山岳地帯の山の幸に恵まれた「食材天国」でもあります。

そう聞くと、食いしん坊さんなら明日にでも飛んで行きたくなるところですが、ツアーで訪れるような人気都市(都会)と違い、日本からはアクセスにやや難があるため、おいそれとは行けません。しかし、そんなバスクに世界中の美食家たちを虜にしている「熾き火(おきび)」焼きレストランがあるのをご存じでしょうか。海に面した美食のリゾート都市サン・セバスティアンとやや内陸のバスクの中心都市ビルバオのちょうど中間あたりの山の中にある「エチェバリ(Asador Etxebarri)」がそのお店。

店内

店内

「熾き火」とは薪を2時間くらいかけて炭に近い状態まで真っ赤にいからせた状態をいい、その上で直に炙ると、炭焼きでは得られない「馨り」が立ち昇るのです。

オーナーシェフのヴィクトル・アルギンソニスさんは古くからある「熾き火」の手法に独自の工夫と改良を重ね、脱サラして1989年にエチェバリを立ち上げられました。そして、このエチェバリで、ヴィクトルをしっかり支える「熾き火職人」として1年間みっちり働き、「熾き火」焼きに特化したレストラン「ヌーダ」を神戸元町に開店されたのが、今注目の料理人「坂井 剛」さんです。

薪

積み重ねられた「薪」。今は楢の薪を使われています

熾き火焼きという手法を用い、「できるだけ新鮮な素材を、できるだけシンプルに」というポリシーで調理されるだけあって、店の雰囲気はまったく気取りがありません。インテリアもいたってシンプル。艶消しのフローリングに天井の配管は白く塗ってあるだけ、店内には大ぶりの薪がゴロゴロ積み上げられ、店内奥の厨房では薪が焚かれています。

お箸

カトラリーには何と「お箸」まで! 随所に気がきいてます

サービスは元アラン・シャペルの西川 正一さん。超有名なグランメゾンご出身ですが、西川さんの仕切る店内には高級フレンチにありがちな堅苦しさはなく、柔らかい物腰と爽やかな笑顔で、場を和ませてくださいます。

「美味しいものを気軽に食べて楽しんでいただきたい」という気持ちが伝わってくると、食べ手側も自然に笑顔になってきますし、こういう敷居の低さも嬉しいところです。

次ページでは、コース料理を御紹介いたします。