(3)国の年金だけで足りないのにもらい損ねていいのか
老後の標準的家計をみると毎月4万円程度不足しているようです(会社員の場合を想定)。1年に約50万円必要として、20年の老後を考えると1000万円は自腹で老後に備えないと足りません。長生きして老後が40年なら2000万円です。
国の年金とは別に、老後への備えを3000万円は見て欲しい、というのが私の考えですが(もっと貯められる人はもっと備えたい)、国の年金をゼロと見積もった瞬間、老後の準備額は2~3倍に増えます。未納・未加入して、老後のお金を全額自腹で貯める自信はありますか?
年金制度について文句を言うのと未納するのは別
公的年金は(今のところ)25年以上納めないと1円も年金が出ません。また、納めた期間に比例して年金額が変わります。長く納めた人ほど多くなります。厚生年金については高い保険料を納めた人ほど年金額も高くなります。
国の年金制度は「ちゃんと入っておく」ことがまず大切です。会社員は強制的に引かれるので大丈夫ですが、自営業者やパート・アルバイト等の人も国民年金にはきちんと入っておきましょう。
そして、年金制度に「きちんと保険料を納める」ことです。未納していた期間分、国はしっかり年金額を減らしてきます。きちんと保険料を納めることで、将来多く年金をもらう権利を得ているわけです。
文句はいくら言ってもかまいません。文句をいくら言っても、それを理由に年金を減らされることはありません。しかし、未加入であったり未納をするのは別の話です。未加入・未納者はしっかり年金が減っていきます。
年金制度にはしっかり入ってしっかり納めた上で文句をいいましょう。
それがオトナというものです。