物損事故も高齢者への対策が急務
そのうち単独事故による構築物衝突は年々増加傾向にあり、年齢別にみるとこちらも60歳以上の高齢者が150%以上の伸びを見せています。そして、意外にも人的損失より物的損失の額が大きいことがわかりました。物的損失は1兆7108億円、これは交通事故の経済的損失額の53.3%を占める結果になりました。商業施設や家屋などはもちろん高額ですが、路上のガードレールや電灯、信号機なども思いがけず高額です。
●ガードレール(1mあたり):5000円~5万円
●照明柱:10万円~50万円
●交通信号機用コンクリートポール:3万3000円~7万円
●カーブミラー:4万円~10万円
※形状や大きさにより価格は異なります
車を運転する限り、これら物損事故へのリスクは常についてまわります。
事故は起こさないのが一番万一に備えが大切
事故が起きた時、損失コストは到底想定できません。しかし、自賠責保険、任意保険で備えておくことは可能です。また歩行者であったり自転車に乗ったりという場合にも傷害保険などが有効になります。ご家庭で車を持っていて任意保険に加入されているなら、人身傷害補償で歩行中も補償する契約ならフォローできるのではないでしょうか。もちろん誰にとっても事故は起こさないのが一番。損保協会の提言通り、高齢者だけでなく免許保有者の意識の改善、交通マナーの向上など、全ての人の共通の課題として取り組む必要がありそうです。