そもそも賃貸借契約は自由契約の原則により、貸主と借主の双方が合意すれば成立する契約です。
でも、退去するときの敷金清算にはトラブルが付き物です。増え続ける原状回復をめぐるトラブルを未然に防ぐために、国交省が平成10年3月に原状回復に関するガイドラインをまとめました(その後、裁判事例などの追加により、平成16年に改訂されています)

今回は、その内容をじっくりひも解いてみましょう。


敷金清算トラブルは、賃貸の出口ではない


「立つ鳥、後を濁さず」と言いますが、敷金清算トラブルは退去することが決定してから起こります。引っ越しも済ませ、借りていた部屋がからっぽになってから、不動産会社の担当者の立会のもと、部屋の状態をチェックされると・・・

「壁や天井のクロスが汚れていますね。畳もすり減っていますから、すべて交換・張り替えをします。部屋全体のハウスクリーニング代を入れると・・・合計で25万円の修繕費用が必要ですね。預っていた敷金は20万円でしたから、あと5万円追加で請求します」
なんてこともあります。そこで初めて、「えっ!敷金って返ってこないの?さらに追加請求ってどういうこと!!」とトラブルに発生してしまうのです。

でもこのトラブル、あくまでも賃貸の終了時が問題なのではありません。退去するときになってから慌てるのではなく、部屋を借りるときに交わした賃貸借契約での確認や取り決めをしっかり行っておけば、未然に防ぐことが可能なトラブルなのです。

敷金清算トラブルは、退去時の問題ではなく、契約時の問題だとまずは考えること。そう思えば、部屋を借りる時の注意点も変わってくるはずです。

>>>建物は建てたときから価値が減るもの