欧州プレミアムSUVに匹敵!
モノコックボディになり新開発されたフレームは、骨格の6割を高張力鋼板、超高張力鋼板を使用しているという。フロントマスクは横基調のグリルが洗練され、Aピラーの傾斜が立ち気味だった先代から角度が付けられているのと、ブラックアウトされたことでモダンでスッキリした印象
見どころは満載で、まず大きくは、トラック的なラダーフレームから乗用車型のモノコックボディに変わったこと。V8エンジンを廃止し、3.5LのV6エンジンにダウンサイジングを果たしていること。そして見た目では、いまどきの高級SUVらしいスマートなルックスを手に入れたことが大きな変更点だ。ボディは超高張力鋼板などを使い軽量化と乗り心地や騒音などを低減し、欧州のプレミアムSUVに匹敵するモダンなSUVに生まれ変わったという。
欧州車並の
全長5020×全幅2000×全高1805mmのスリーサイズがもたらす存在感は、スマートなスタイルを手に入れても健在で、押し出しの強さは十分。後方から迫ってきたら前を譲ってしまいそうな迫力だ。広い道で対向車としてすれ違うだけでも、その風格は十分に感じ取れる。走りは謳い文句どおりかなり洗練されていて、乗り心地は上質、静粛性も期待以上に高い。とくに乗り心地に関しては、日本で乗れるアメリカンSUVではダントツのトップ、同クラスの欧州車と比べても車種によっては上回っている印象を受けた。先代までのトラックベースという雰囲気は微塵も感じさせない。V8からV6にダウンサイジングされたエンジンは、294ps/345Nmと必要十分。アメリカンV8の豪快な加速感は持ち合わせていないものの、レスポンスもいいし、6速ATをマニュアルモードにすれば山道でも不満なくパワーを引き出せる。上級の「リミテッド」は2.2トンに迫る巨体だが、発進時にもたついたり、加速フィールに物足りなさを感じることはなかった。ポルシェ カイエンやBMW X5のようにSUV離れした動きを見せることはないものの、巨体の割にハンドリングも悪くない。軽快すぎてかえってステアリング操作に気を取られるということもなく、ボディサイズに見合ったフィーリングだ。
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