新オープンのラグジュアリーハマム
アヤソフィア・ヒュッレム・スルタン・ハマム
この規模のハマムの新オープンはなかなか珍しい(©Ayasofya Hurrem Sultan Hamami)
トルコではハマム文化がだんだんなくなりつつある近年、イスタンブールの観光メッカ、スルタンアフメットのど真ん中に鳴り物入りで2011年6月に新オープンしたのがここ、アヤソフィア・ヒュッレム・スルタン・ハマムです。
オスマン建築方式が主体の貴重な歴史的建築物
立地は、イスタンブール観光で欠かせないアヤソフィアとブルーモスク(スルタンアフメットモスク)の間、という絶好ポイント。なんでも、さかのぼることビザンティン帝国時代の100~200年頃、ここにはゼウキッポス公衆浴場があったのだそう。そのゼウキッポス浴場は532年にニカの反乱で破壊されてしまいますが、その後オスマントルコ帝国時代の1556年になると、スレイマン大帝の寵愛を受けたヒュッレム・スルタンが同じ場所にハマムを造らせます。建築を請け負ったのは、世界的にも有名な、トルコ最高の天才建築家ミマール・シナン。そんな歴史的に由緒正しい場所ながらも、長い間ここは刑務所、倉庫、絨毯屋などハマムとは関係のない形で使われてきました。2008年にようやくリニュアールが始まり、1,300立方メートルの大理石と1,700万トルコリラの資金をかけ、3年の月日を経てハマムとして再オープンを果たしました。
完全予約制のラグジュアリーハマム
お肌に優しいハマムセットがもらえます
ここの特徴は、なんといってもデラックスなラグジュアリーハマムであること。完全予約制(前日まで・英語可)で、価格は他のハマムに比べて高めなのは否めませんが、新しいだけに衛生面で安心してハマムを堪能できます。個室でゆっくりハマムへの準備ができるVIP室も備え、ハマム用洗面器は24金メッキ、ペシュタマル(ハマム内で身体を覆うのに使われる腰巻)は絹50%綿50%など、使われるグッズの質の高さも注目に値します。この他、入浴者全員に肌のタイプに合わせたケセ(垢すりタオル)、くし、オリーブの産地エドゥレミット産の特注製100%オリーブイル石鹸、ヒュッレム・スルタンが愛したというセイヨウハナズオウの香りがするシャンプー・リンス・ボディーソープセットがプレゼントされるのもうれしいところ。
休憩フロアも広めの設計
ハマムで汗を出し切ってリフレッシュした後は休憩フロアでゆったりできます。マッサージをうけてもいいし、トルココーヒーを頂くのもオツ。レトロでゴージャスな散髪室も揃っています。併設されたカフェやレストランも花や木がゆったりと植えられた気持ちのいいエリアで、一瞬、観光メッカ・スルタンアフメットのど真ん中にいることを忘れてしまいそうな居心地の良さ。お勧めは、夏の暑い日にハマムですっきりした後、併設カフェの木陰に座ってレモネードを飲むこと!
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季節によっては色とりどりの植物がきれいな併設カフェ
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Ayasofya Hurrem Sultan Hamami(アヤソフィア・ヒュッレム・スルタン・ハマム)
住所:Cankurtaran Mah. Bab-I Humayun Cad. No:1, Sultanahmet 34122
TEL:0212-517-3535
アクセス:トラムヴァイT1線スルタンアフメット駅徒歩4分
営業時間:7:00~21:00(前日までに要予約・英語可)
料金:ハマム入場+垢すり+泡マッサージ70ユーロ。この他、オイルマッサージやパック、ピーリングや果物サービスといった内容によって90ユーロ、100ユーロ、165ユーロのコースがあり