手間をかけすぎないポートフォリオの点検法とは
各地域間の比較
第一に点検すべきは自分が選んだ地域の株価が世界全体の中でどのような位置づけにあるかを知ります。毎月の点検は知るだけで十分です。劣っていることが分かったからと言ってあわてて他の地域に乗り換えようとするのは愚者の選択です。相場を後追いすることによってパフォーマンスが悪化することがあります。世界の中での優劣と傾向を知って、インデックス株価を記録し、年に一度の見直しをする時に、未来に向けての予測に生かしてください。このチャートはYahooファイナンスなどでも見ることができますが、私はブルームバーグのサイトが見やすいと思います。為替レートの比較
第二に投資している地域の為替レートです。これもレートのすう勢を知ることが、未来の資産配分を決めるときの参考になります。たとえば、ユーロの対米ドル為替レートの最高値が頭に入っていれば、欧州株価がどのくらい加熱しているか?あるいは欧州株がどのくらい割安なのか?を判断する基準となります。私はインフォシーク・マネーのサイトが使いやすいと思います。ベンチマークとの比較
第三に採用している投資信託ですが、直近の運用レポートを運用会社のサイトから取り出してチェックします。ベンチマークに負けていないか?純資産額が減っていないか?投資スタンスに変化がないか?を点検してください。もし、マイナス面が発見されたら、次の第四の点検で他の投資信託への乗り換えを検討します。競合ファンドとの比較
第四ではモーニングスターやリッパーなどの中立的な第三者評価機関のサイトではファンドのスクリーニングを行い、よりベターな投資信託がないかチェックします。これもその時点でのスナッップショットで即断即決しないで優劣のすう勢を見てください。劣っていることが次のアウトパフォームの伏線であることもあるからです。それが見抜けない場合には、乗り換えるほどにリターンを悪くしてしまいます。動かないことが最善であることも多いのです。毎月の点検は少し高度な作業です。自信のない人は次章の「年に一度の見直し」だけ行ってください。
次のページは「資産配分を年に一度だけ見直す」です。