仕事と両立できる資産運用術/長期国際分散投資はこうやってやる!

若い人なら、複利を生かせば夢は大きく広がる

絶対に忘れてならない資産運用の三原則は、長期、分散、複利です。特に、若い人に複利運用が貴重です。長い時間をかけて運用してその成果を受け取らずに投資元本に再投資し続けることで、資産は雪だるま式に増えていきます。複利の凄さを再認識して、お金を回し続ける信念を持ってください。

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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投資の基本は、長期、分散、複利ですが、特に若い人(投資期間の長い人)にとっては、複利運用は宝物です。第2章で取り上げた35歳の人が30年後に5,000万円を手にするケースでも複利だから毎月3万円で可能なのであって、もし単利運用であったら倍の6万円を拠出しないと5,000万円には届きません。

平凡な単利、驚異の複利

複利の効果は実に大きい

複利の効果は実に大きい

単利とは、預貯金などで一般的です。投資元本に対して利息や配当金がつきますが、それは外に出されてしまうので投資元本は当初額のままです。複利とは投資で生まれた収益を引き出さずに投資元本に繰り入れてあげます。収益が上がっていれば投資元本は雪だるまのように大きく成長していきます。かのアインシュタインは、複利を「人類最大の発見」であると絶賛していたのです。これを使わない手はありません。

長期で発揮する複利の威力

複利と単利の差を計算式で示すと次のようになります。500万円を5%で30年間運用しました。単利では、500万円は1,250万円になりますが、複利では同じ500万円が2,160万円にまで殖えます。これが複利のマジックです。

単利運用:500万円 X (1 +(0.05 X 30)) = 1,250万円
複利運用:500万円 X (1 + 0.05)30乗     = 2,160 万円

以上は、500万円を5%で運用した場合の将来価値の計算式です。ここでは、単利運用で生み出される毎年の所得に対する税金を無視していますが、実際の運用では単利では毎年に所得税が差し引かれ、単利と複利の差異はもっと大きなものとなります。

若い人に分配金は要らない

自主年金作りで複利効果を生かすためには、再投資型で収益が外に分配されない投資信託を選んでください。日本では分配金の出る投資信託がよく売れるという非常識なことが起きて海外の専門家を驚かせています。分配金がもらえることでしか成果を評価していない人が多いのですが、すなわち、複利効果を知らない日本人がそれだけ多いことの証明です。分配が必要なのは年金暮らしの人だけなのに。

次のページは「投資を続けていくうえで守るべき大事な約束ゴト」です。


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