男性には本気の扉と遊びの扉がある⁉
先日、男女数人で食事をしたときに、30代の男性たちが興味深いことを話していた。「男には、本気の扉と、遊びの扉という2つの扉がある。女の子はその扉が奥のほうで繋がってると信じているけれど、残念ながらそれは幻想なんだよ。扉の奥は繋がってない、洞窟なんだ。最初から結論は決まってる。先延ばしにしても、それは延命治療みたいなもの。」
なるほどなーと思って聞いていた。だけど、これはどんな男性にも言えることなんだろうか。一般論ではあるけれど、少なくとも私には、そうは思えなかった。もっとたくさんの関係性が、男女にはあると思っていたから。
「本気」と「遊び」だけでは片付けられない、男女の関係性
男女の関係性を表すときに、世間ではよく「本気」と「遊び」という言葉が使われる。じゃあ「付き合おう」と言ったら本気で、言わなかったら本気じゃない?そもそも「付き合う」ってなに? 結局、どういうことなの?これを考えたことのある人は、きっと私だけではないと思う。
そういえば昔、こんなことを経験した。
そのときは恋愛の末期で、ちょうど仕事の忙しい時期と重なったこともあり、今まで噛み合っていた彼との歯車が、どんどん噛み合わなくなってきた。遂には、傷付け合戦に突入。好きなくせに相手を傷つけ合ってしまうスパイラルからどうしても抜け出せなかった。結局、お互いの連絡先を消して無理やり離れることにしたんだけど、数ヶ月後、ばったり再会してしまった。
もう、無理だった。ダムが決壊するかのように、愛おしさが溢れて(笑)
そこにはもう「付き合おう」なんて言葉は要らなかった。言わなくても同じ気持ちでいることぐらいわかった。そしてそのまま、腐れ縁に。一度恋愛をしきった関係だったから、以前とは微妙に関係性は違った。友達以上恋人未満というのがあるなら、あれは恋人以上夫婦未満というところかな。
白黒はっきりした関係だけでは、おさまりきらない男性と女性
よく「付き合う」以外の男女の関係性について話すと、意味を勘違いされることがある。男女の関係性を示す単語が、この国には少なすぎるからだろうか。たしかに「友達」「恋人」「カラダの関係」ぐらいしかないもの。だけど恋愛は、白黒はっきりした関係だけではおさまりきらないのも事実。経験したことのある人にはわかって頂けるだろうけど、白黒はっきりしない関係が不純なものかといったら、そうとは限らない。別に隠しているわけでも悪いことをしているわけでもなく、お互い尊敬ができる関係で、何なら友達にだって紹介し合えるぐらいの人であっても、グレーなことはある。
それに、自分の気持ちに正直に生きていたら、恋愛感情に名前をつけて、境界線を引くことのほうが難しいんじゃないのかな? とも思う。10人いたら10通りの関係性があるし、もっというと世界にひとつだけの関係をつくらないと、恋愛した充実感なんて湧かない。
「付き合う」よりもっと、大切にしたいこと
そんなことを熱弁していると「付き合うって約束しないと不安じゃないの? 浮気されないの?」と聞かれる。そう聞かれると、いつも考えてしまう。『恋愛のゴールは、好きな人の彼女になること? 相手に本気だと思ってもらうこと?』
相手に浮気されるのは、誰だって嫌だ。でも「この人と恋愛する!」と決めたら、信じ抜かないと意味がないと思う。才能でも性格でもいいから、この部分だけは自分のことより信頼できると本心で思えないと良い関係になんてなれない。裏切られたとか浮気されたというのは結果論だから。
まず信じ抜くことができたら、どんな結果でも学びはある。彼が浮気をしたくならないような信頼関係をつくることが、一番じゃないのかな。失いたくないと思わせる、いい女になることが。
本命や遊びをこえて深い愛情で信頼関係をつくる方法
そこまで深い愛情で信頼関係をつくるのは、簡単なことじゃない。「彼が私のことをわかってくれないの」と思ったのなら、まずは自分が相手を理解する姿勢を持ちたいし、いつも素直でいられたかどうか、心に問いかけていたい。相手を理解して、相手に溶けて、相手の視点で世界を見つめられるようになったときにはじめて、人間としての本物の付き合いがはじまる。
きっとそれができる頃には、ふたりの関係性にどんな名前がつこうと、どうでも良くなる。男と女も超えて、本気と遊びなどの境界線も超えて、愛することができるはずだから。
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