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『けもの道』藤村忠寿 (著)  メディアファクトリー刊 1155円(税込)

「生きる伝説」的バラエティ

1996年に北海道ローカルの深夜番組としてスタートしながら、徐々に熱狂的なファンを日本全土へと広げていった“生きる伝説”的バラエティ。それが『水曜どうでしょう』です。

もともとは大学生のアルバイト感覚で出演していた大泉洋も、今では押しも押されもしない全国区!! 番組企画も担当する鈴井貴之とともに、現在も最新作で大活躍中です。加えて“クラシック”と名づけられたアーカイブ版も全国各局で絶賛放送中と、まさに日本全国を席巻してます。

この「水曜どうでしょう」のチーフディレクターとして、長年に渡り率いてきたと同時に、“出演者”としても強烈な個性を発揮してきたのが、藤村忠寿その人。番組HPのブログや、新聞雑誌への連載など、執筆活動でも精力的な藤村氏ですが、このたび意外にも初の書き下ろしとなる『けもの道』(メディアファクトリー)が出版されました。

そこで、北海道から上京した折りをすかさず捉えて、今回インタビューを敢行。著書の話題から始まって、番組についての深~い話まで、しつこく(笑)訊いてきました。

楽な気持ちになってほしい

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—今回、個人では初の著作刊行とのことですが、どういったきっかけで書き下ろしをされたんですか?

藤村:きっかけというかですね、この方から(と、隣の編集者の方を向き)いきなりメールが来て「本やりませんか?」と。「じゃあ、やってみますか」ということで。そんな力強いものがあったわけでもなく。何だったら、新作やってるんで、超忙しい時だったんですが、ずいぶん時間を取り毎晩夜中までかかって書きましたよ。まあ、グダグダ喋ってるような感じの本ですけど(笑)。

—さっきまで思い出話をしてたかと思うと、いつの間にか人生論に変わり、そこに番組裏話も加わって、という感じで、まさにタイトルどおりの『けもの道』ですね。

藤村:たぶん、言いたかったのはねぇ、読む人に楽になってほしいと言うか。サラリーマンの中にもこういう人がいるんだよと分かってほしいと言うか。別に「こういう風にやれ!」って言ってる訳じゃないんですよ。こういうやり方もあるんだから、あんまりこん詰めてやんない方がいいよってことが、最終的に分かってもらえればいいなと。

—確かに、就職氷河期の中、社会人となった若者層は、懸命になって世間のルートに沿って生きてるように見えます。

藤村:ルートにうまく乗れるのなら、それはそれで良いんです。でもルートから外れたからって、それで失敗したってことじゃないし。むしろ、そっちの方に楽な道があるよ、と。そう言っておけば、絶望することもないんじゃないかな。若い人達には、ちょっとでも楽になってほしいですから。