ゲーム体験を伝える
パイロットウィングスリゾートなら、その開放的な雰囲気がいかに出せるかが重要になるかもしれません。
パイロットウィングスリゾートは、南国の島の空を自由自在に飛び回るゲーム。青い空、白い雲、広い海と大きな山。町があって、森があって、遺跡があって、車が走っていたり、夜には花火があがったり。そこを飛行機やハングライダーで飛ぶんです、風をきって、時には背面飛行をしたり、1回転したりしながら。思いっきり高くあがって、山のてっぺんから火口に入って、そのまま洞窟につながって光の方へ突き抜けて外へ。そんな風に自由に飛び回るのがなんとも、気持いいんです。
ゲーム体験を中心に書くと、こんな感じになります。詳しいシステムは分からなくとも、その体験に共感できた人は面白そうだと思います。つまり、南国の空を駆け巡るのが気持ちよさそうだと思っていただければ、欲しくなります。体験を紹介するというのは、そういうことなんですね。
誰に伝えるかで、何を伝えるかが変わる
ミッションの緊張感と、クリアの達成感を中心に描くと、同じゲームでも印象がガラッと変わります。
例えばさっきの文章は、比較的ライトユーザーでも興味が持てるような書き方をしましたが、今度はもう少しゲーマー向けの文章も書いてみましょう。
パイロットウィングスリゾートを、ただのんびり空を飛ぶだけのゲームと思ったら大間違い。条件に従って高得点を狙って遊ぶミッションフライトモードが熱いんです。例えば高速のジェット機で島をひとっ飛びする、ジェットパレ―ド。まず、スタート地点から飛び立つと同時にグングン加速、チェックポイントに従って町に突入します。低空飛行で車道をつきぬけ、橋を渡って急旋回。乱立する風車の隙間を抜けながら機首を上へ向けると、山の肩を飛び越し、さらに加速。連続して並ぶポイントを一気に通過して海に設置されたランディングポイント手前で急ブレーキ。着水まで綺麗に決まってハイスコアが出た時の爽快感は最高です。
ゲーマー向けに、ミッションフライトモードを中心としたゲーム体験を紹介すると、またガラッと印象が変わります。パイロットウィングスリゾートは両方の面を持っていて、誰に伝えるかで、どこを表現するかが変わる、ということなんですね。
というわけで、ゲームをオススメするコツについて、お話してきました。さて最後に、これまでのまとめと、そして今回の記事を書いた理由についてお話して終わりたいと思います。ゲーム業界は、ゲームを紹介するのにコストがかかりすぎるという問題を抱えているんです。