“これまでなかった”を数字で表現
従来のモデルとは異なるコンセプトを表現した4桁の車名をもつクロスオーバービークル。サイズは全長4365×全幅1835×全高1635mmと、ハッチバックの308と比べ全長75/全幅15/全高120mm大きくなった
ワゴン+SUV+ミニバンのクロスオーバー。見るからにずんぐりムックリ、デザイン上手なプジョーにあって、いかにも不格好だが、これくらいユニークな方が“輸入車に乗っているぞ”的な満足があっていいかも。なるほど、これまでのプジョーのデザインイメージとはかけ離れているけれど、他とは(いろんな意味で)一線を画した実用車がプジョーの真骨頂というのであれば、3008は正にその極みかも知れない。
驚くのはカタチだけじゃない。乗ってみればコレが見事にプジョーの走り。シャシーをちゃんと使ってしなやかに走る様子は、“ネコ脚”プジョーに通じるもの。こういうカタチをしているにも関わらず、まるでハッチバック車のように息を合わせて走らせることができてしまう。
ただし、5人乗りである。だから、室内空間を贅沢に使っている。ドライバーを囲んだコンソールデザインなどインテリアの雰囲気も独特で、ファミリィカーというよりもパーソナルカーというイメージが強い。たとえば7人乗りの308SWの方が、同じプジョー(そして同じ車格)でも所帯じみて見えてしまう。
個性的なデザイン、プジョーらしいドライバビリティ、特別仕立てのインテリアと空間。3008の魅力を指折り数えたとき、このクルマに似合う人は? という問いに対する回答は、自ずとこんなプロフィールキーワードに落ち着く。
男性、独身、独立心、キャリア、アクティビティ、仲間、ドライブ……。