難しいけどイージーもありますよ
正直言ってこのパズル部分、非常に難易度が高い。徐々に足場が崩れていくという時間制限に加え、足場を作り間違えるとどう頑張っても登れなかったり、どうしても有効な足場の組み方が閃かなかったり。
だが、ゲームの難易度は3段階から選べる上、先日のアップデートによりかなり難易度が下げられた。
「手に負えないな」と思ったら、悪夢の中でさえなければ難易度が変更できる。
実際筆者もNormalでスタートしたはいいが(ゲーム内の)6日目で限界を感じ、その後にEasyに切替えた。7日目以降は割と気分良くプレイでき、物語に没頭できた。
だが、Normalでのプレイはかなり緊迫感を感じられて楽しい。パズルゲーム好きならば一度挑戦してみて損はない。
難易度の高さは若干操作性に起因する部分もあるように思うが、慣れると思い通りにヴィンセントを操ることが出来る。
ブロックを動かすにもある程度の法則があり、そのほとんどは序盤で習得できる。だがプレイを進めれば進めるほど「こういう方法があったか」というような登り方が体得できるのが面白い。
ルールは単純で奥が深い。優れたパズルゲームの条件を満たしているのではないだろうか。
悪夢の中ではヴィンセントと同じように登っている他の人物もおり、彼らは羊の格好をしている。彼らからみるとヴィンセントも羊に見えるようだ。
「悪夢の中で羊たちが祝福を求めて出口へと登り続ける」というコンセプトが、ヴィジュアルワークも手伝って寓話的で秀逸だ。
途中羊たちを通じて新たな登り方(技、と表現される)を教えてもらったり、さらには彼らの身の上話を聞かされたりするのも面白い。
プレイしているうちに同じ苦難を共有する同志として、彼らに愛着が湧いてくるはずだ。
ヴィンセントの悪夢にも終わりがあり、毎夜彼を追いかける恐ろしい存在から逃げきることができたら、朝を迎えることが出来る。
逃げ切れなければ…他の羊たちと同様、待っているのは「死」だ。