大聖堂の中の大聖堂、サン・ピエトロ大聖堂
直径42mにもなるミケランジェロ・ブオナローティ設計のクーポラと、高さ20mを超えるベルニーニ作の大天蓋『バルダッキーノ』
この大聖堂、本当にすごい! 世界中の大聖堂を訪れたが、その大きさ、その美しさ、共に圧倒的だ。
サン・ピエトロ大聖堂の美しいファサードはカルロ・マデルノやベルニーニらの作品だ
外観もすばらしいが、内部もまた圧巻だ。礼拝堂や祭壇がたくさん設置してあって、それぞれが巨匠たちの絵画やモザイク・彫刻・立像で装飾されていて、息詰まるような緊張感を演出している。ミケランジェロ『ピエタ』、カルロ・マデルノ『主祭壇』、ラファエロ『キリストの変容』など、美術品は数知れない。
サン・ピエトロ大聖堂はクーポラなどを除けば無料で入場できるが、世界中の信者が訪れる神聖な場所であることをお忘れなく。肩や膝の露出・三脚の使用等は禁じられているので、服装や作法には十分気をつけたい。
また、ミサが行われる日曜午前中や教皇の謁見がある水曜午前中、イベントが開催されるキリスト教の祝祭日等は入場が制限されることがあるので要注意。イベント等は下記教皇庁のサイト内「CALENDAR」に記されている。
[関連サイト]
- ローマ教皇庁(公式サイト。英語/イタリア語/スペイン語/フランス語/ドイツ語/中国語etc.)
- サン・ピエトロ大聖堂(公式サイト。イタリア語。開館時間、バーチャルツアー、地下ネクロポリス)
教皇の宝箱、バチカン美術館
バチカン美術館の地図のギャラリー。壁一面のフレスコ画には世界中の教皇領が描かれている
バチカン美術館といってもひとつの美術館を示すのではなく、テーマによって分けられたおよそ25の美術館や博物館・図書館・礼拝堂などからなる大コンプレックスだ。
この美術館、あまりに広くて自分がどの美術館を見たのか、いまどの美術館にいるのかさえわからなくなってしまうほど。じっくり見ていると一日や二日ではとても見切れるものではない。以下にその代表的な施設をあげておこう。
ラファエロ『アテナイの学堂』。古代ギリシアの哲学者たちを描いている。中央左がプラトンで右がアリストテレス
聖書の写本をはじめ、100万冊以上という蔵書を誇る大図書館。
■ピナコテカ
中世の絵画を中心とした絵画館 で、ラファエロ『キリストの変容』やレオナルド・ダ・ヴィンチ『聖ヒエロニムス』などを収めている。
■ピオ・クレメンティーノ美術館
ベルヴェデーレ中庭の周囲を囲むギリシアやローマ時代の彫刻を主とした美術館。代表的な作品は『ラオコーン』『ベルヴェデーレのアポロン』。
■グレゴリアーノ・エトルリア美術館
ローマ帝国が成立する以前、エトルリア時代の品々を集めた美術館。
■ラファエロの間
システィーナ礼拝堂と並ぶバチカン美術館のハイライト。ラファエロとその弟子たちのフレスコ画で構成された4部屋からなっている。
[関連サイト]
- Musei Vaticani(公式サイト。英語/イタリア語/スペイン語/ドイツ語/フランス語。開館時間、訪問情報、庭園)