震度5強の都心部の被害状況
3月11日午後2時46分頃発生した三陸沖を震源とする東日本大震災では、東京都心部でも震度5強程度の揺れが発生しました。
東京にある木造2階建て築10年のガイド宅の被害状況は、本棚の本が落ち、壁の額が落ち、植木鉢が床に落ちて土が床に散乱した程度で、家人に怪我はなく大きな被害はありませんでした。しかし、高層マンションの上階では揺れが大きく、食器棚の陶器やガラス、飾ってあったお酒類が床に落ちて割れるなどの被害もあったようです。
家具や食器棚の転倒防止策を
こういうときこそ家具転倒防止が役に立ちます。しかし今急いでホームセンターに向かっても、L型金具、つっぱり棒、チェーン、転倒防止マットなどのいわゆる家具転倒防止金具などは現在売り切れが続出し入手しにくくなっています。そこでそれらに頼らない「応急的」な家具転倒防止対策をご紹介します。
背の高い本棚、タンスの転倒防止
天井に届いていない背の高い本棚の上には雑誌等をパンパンに詰め込んでください。転倒抑制効果があります(応急措置)。
背の高い本棚、タンス等が倒れるのを防ぐためには、以下のような対策をしてください。
(1)本棚、タンスの上に本などをきっちりと詰める
(2)本棚、タンスの足元手前にダンボールなどをかましておく
本棚やタンスの上部に本などをパンパンにを詰めることで、揺れが起こった時に突っ張り効果で転倒を防ぎます。また、本棚、タンスの足元の手前にダンボールなどをかませ、背中の壁側に荷重を偏らせておくことで、手前に倒れにくくなります。
食器棚の中のグラスやお酒の転倒防止
お酒類、グラス類の飛び出し防止に手前にバーを渡しておきます(応急措置)。
食器棚からグラスや食器が飛び出すことを防ぐには、地震時に食器棚の扉があかないようにします。特に吊り戸棚など高い部分にある収納扉には飛び出し防止対策がぜひとも欲しいところです。
ホームセンターなどには、自分で簡単につけられる耐震ラッチが売られていますが、入手が困難な場合は、食器棚の手前にカフェカーテンなどに使う突っ張り棒を渡しておきましょう。揺れの強さにも寄りますが、酒類の転倒予防になります。
基本事項の確認
地震時の自宅内事故防止策として基本的なことを確認しておきましょう。
■高いところに重い物を置かない
■本棚や食器棚の上にある重いものや本は降ろしておく
■高い部分に置いてあるガラス製品や瓶類も下に降ろしておく
■本棚やタンスは下部を重く上部を軽くする
■本棚、食器棚のガラス扉には飛散防止フィルムを貼る
■地震時には飛散防止策を取っていないガラス、ガラス扉などからすぐに離れる
今回の方法はあくまで軽微な揺れに対する応急的な転倒防止、落下防止対策です。家具転倒防止金具などが入手出来次第、そちらに切り替え本格的な転倒防止策をとってください。
テレビ、パソコン周りをチェックする
テレビ、パソコンは地震情報を入手するために非常に役立ちます。ところが地震で周囲のものが落下し使い物にならなくなったという声もあります。ぜひテレビ・パソコン周りをチェックし危険な物を片づけるようにしてください。
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