むしろAクラスより“ベンツらしい”走り
2006年に登場した、基本プラットフォームをAクラスと共有するFFの5ドアハッチバック。サンドイッチコンセプトと呼ばれる2重構造のフロアも同様に採用された。2008年の改良で2リッターターボエンジン搭載モデルを廃止、1.7リッターのB180(299万円)と2リッターのB200(370万円)をラインナップする。ちなみに当初はB170だったグレード名が2009年に現在のB180に変更されている
Aクラスをベースにしながら、ホイールベース(車軸間距離)を延ばして、ファミリーユースにも使えるよう室内スペースを広くしたコンパクトカーがBクラス、だと考えればいい。当然ながら、Aクラスよりもオールマイティなので、日本での人気は上。
サイズ的には、Aクラスよりも一つ上、ゴルフクラスに入る。けれどもAクラスとコンセプトを共有することからも分かるとおり、ミニバン的な着座位置の高さが扱いやすさを生み、長いホイールベースが中型サルーン並の乗員空間を提供してくれるから、Aクラス同様、並のハッチバックカーとは全く違う存在だ。Eクラスをフル活用するようなファミリーの愛車として、Bクラスを代用することもできるのだから。
Aクラスよりも、もっと落ち着いた印象で走る。ホイールベースが長いこともあって、乗り心地もマイルド。きびきびとした動きの本質は損なわれていないけれども、Aクラスほどには活発に走らせて楽しいクルマじゃない。そういう意味では、FF車でありながらむしろベンツらしいのはコチラ、ということになる。使い勝手の良さそのものは、Aクラスと遜色ないから、上質な普段着のファミリーカーが欲しいという向きにはAクラスよりBクラスを奨めたい。
B180は最高出力116ps/最大トルク155Nmを発生する1.7リッター直4エンジンを、B200は最高出力136ps/最大トルク185Nmの2リッター直4エンジンを搭載。どちらもCVTが組み合わせられる
高級かつ高機能、進化し続けるメルセデス・ベンツ
全てにおいて必要十分、他とは一線を画すAクラス
上質な普段着のファミリーカー、真面目なBクラス
“ベンツの考え方”が詰まった人気モデル、Cクラス
全てが満足、グローバルスタンダードのEクラス
“4ドアクーペ”を確立させた、色気あるCLSクラス