グラフはいつもと同じく縦軸が記事を書いている時点で最新の1月27~2月2日の視聴率、横軸は初回視聴率と最新視聴率との差で、初回視聴率はなにも見ていない段階での期待値だから、初回視聴率との差は最初の期待からどれだけおもしろかったか、またはつまらなかったかを示すはずです。
視聴率グラフ
冬ドラマを見ていて、全体として一つのキャッチフレーズが思い浮かびます。それは「縮小コピー」。なにか元ネタがあって、そこから新しい魅力をふくらましていればいいんですが、逆にしぼんでます。
刑事ドラマでも明暗
一番の流行っているプロファイリングや心理学を捜査に使う刑事ドラマ。その元ネタはアメリカドラマ。典型的なのは『LADY~最後の犯罪プロファイル』でもろに『クリミナル・マインド』風。それだったら本家を見たほうがいい、ということで低迷。『CONTROL~犯罪心理捜査』は瀬川刑事(松下奈緒)と南雲教授(藤木直人)の組み合わせが『ガリレオ』に似ていて、日本的要素も入れてきました。松下奈緒の『ゲゲゲ』効果もあり初回視聴率はトップでしたが、「嘘をつく時は左脳を使うので右を向く」とかいまさらいわれても、というようなレベルの捜査で人気は下降気味。
「嘘をつく時は右」は『ホンボシ』でも言ってました。こちらは第一話がややトンガリすぎて木曜ミステリーの枠にはなじみにくい感じでした。しかし鼻の差で現時点の視聴率トップ。これは直近の第二話のゲストが林家三平と婚約して話題の国分佐智子というのがタイムリーだったから?
刑事ものでもひねった設定の二つは堅調です。
『デカワンコ』はBGMを多用していることから明らかなように元ネタは『太陽にほえろ!』なんですが、新米刑事枠になぜか犬並みの嗅覚という「SPEC」を持つゴスロリ刑事(多部未華子)を放りこんでかき回すという構成で刑事ドラマのパロディ的なおもしろさがあります。
『悪党~重犯罪捜査班』は「テレ朝系刑事ドラマ史上、最凶かつ最悪の刑事」のうたい文句どおり振り切った設定。多少の無理はありますが、それを押し切るだけの勢いはあります。