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ドラマのお仕事 part1 脚本家・森下佳子さんに聞く

ドラマに携わっている人たちはどのようにその仕事につき、どんな仕事をしているのか、このインタビューシリーズで紹介していきます。第1回は『平成夫婦茶碗』でデビュー、『お前の諭吉が泣いている』も好評の新進脚本家・森下佳子さんです。

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

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ドラマのオープニング、またはエンディングに主題歌のバックに流されるスタッフロールを見ればわかるように、ドラマの制作は多くの人によって成り立っています。そんなドラマに携わっている人たちはどのようにその仕事につき、どんな仕事をしているのか、そういったことをこのインタビューシリーズで紹介していきます。

第1回は『平成夫婦茶碗』でデビュー、『お前の諭吉が泣いている』も好評の新進脚本家・森下佳子さんです。

森下 佳子

1971年1月24日生まれB型(ここまで前田日明のちょうど一回り下で同じということを特筆してくれ、という本人の希望です)
大阪府高槻市出身
東京大学文学部宗教学科卒


――まずどうして脚本家になろうと思ったんでしょうか?

子どもの時からお芝居が好きだったんです。小学校の時、演劇部に入っていてゴジラのなんとかという子ども用のお芝居があったんですけど、それにギャグシーンを入れたりしてました。それとは別に宝塚出身の先生が主催するミュージカル劇団にも入って『王様と私』なんかのバックで踊ってました。あー恥ずかしい。

中高はなにもしてなくて、大学にいってまず映研に入ろうとしたんですが、先輩のはな していることがハイブロウすぎてわからない。わたしはもっとわかりやすいものがやりたいんだと、友だちに誘われた学生演劇に入りました。そこでは女優をやっていて、自分はやっぱり脚本を書きたかったんですが、それはやっぱり難しそうということで。それで自分で作ろうと「パンパラパラリーニ」という劇団をはじめて、そこから脚本を書き始めたんです。

――シナリオスクールにはいかなかったんですか?

行きました。大学を卒業して、芝居では生活できそうにないから、就職してビジネスウーマンやってたんですけど、行き先掲示板に「外出」と書いて表参道のシナリオセンターに通ってました(笑)

就職してからも芝居は続けていたんですけど、本格的に芝居をやりたい人、就職して趣味として続ける人と考え方も違う、そもそも稽古をする時間が合わない。それでいったんお芝居は休止して、知り合いの紹介で日本テレビのプロデューサーのもとでプロットライター(※1)を始めたんです。半年くらいした頃かなあ、やっぱり『平成夫婦茶碗』のプロットライターをやっていると、その企画をプロデュ―スしていた遊川先生(※2)が「コンペで書く人決めよう」といわれて。

――プロットライター半年でデビューとは早いですね。普通は何年もやるんでしょう?

ええ、だから「お前はいろんなことをはしょってる」といわれます。その分今苦労してます。ハイ。

――『平成夫婦茶碗』に『お前の諭吉は泣いている』と遊川さん企画の仕事が続きますが、遊川さんとはどういう関係なんですか?

肉体関係!(笑)じゃなくて、プロデューサー+家庭教師みたいなものでしょうか。プロデューサーによってはタイプはイロイロだと思うんですが、遊川さんは現役の脚本家だけに指示が具体的で勉強になります。

※1 プロットライター:脚本になる前の企画段階であらすじやネタを考えたりする仕事。
※2 遊川和彦:80年代から活躍するベテラン脚本家、最近では『魔女の条件』『オヤジぃ』などの脚本、『平成夫婦茶碗』『お前の諭吉が泣いている』の企画を手がけている。7月からのドラマでは『恋がしたい恋がしたい恋がしたい」の脚本、『フレーフレー人生』の企画を担当。
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