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購入予算相談のタイミングは?

ここだけの話ですが、住宅相談、とくに住宅ローンの相談を受けていると「もう1ステップ早くご相談に来てくださったら良かったのになぁ」と思うことがしばしば。さて、その理由とは。

大石 泉

執筆者:大石 泉

シングルのマンション購入ガイド

 自分に合った住宅購入は事前準備で決まる!

住宅購入にはステップが存在します。大きく分けると「検討・絞込み時期」⇒「申込み」⇒「契約」⇒「引渡し」の4つ。中でも大切なのが「検討時期」です。自分や家族にぴったりの住まいを選んで、豊でハッピーな暮らしを実現するというゴールに達するには、自分や家族の豊かな暮らしに必要な住まいの要素を明確にしておく必要があります。

ところがこの当たり前で最重要の事前準備がおろそかになっているのです。「広くていい」「明るくていい」「便利でいい」と、そこに主語はなく、あったとしても「一般的には」といったような「その他大勢」が主語となりがちです。自分や家族を主体として考えると、広くない方がいい場所があるかもしれませんし、明る過ぎない方がいい部屋もあるかもしれません。

住まい選びは、徹底して自己中心的になることをお奨めします。

事前準備に必要な購入予算プランニング

自分や家族の豊かな暮らしに必要な要素をピックアップする際に併せてしていただきたいのが、我が家の予算の明確化です。このタイミングでの予算プランニングは、「いくら借りられるか」を基とするのではなく、「いくらなら無理なく返済できるか」を基礎にして試算する必要があります。

自分がいくら払えるのか、いくらの頭金なら出せるのか、自分の家計を軸にした予算が明確になっていれば、無茶な購入プランは出てきません。売り手から高額プランの提案があれば迷わず却下できますし、ストライクゾーンの提案であれば、迷わず購入可否を判断できます。

この検討時期の事前準備ステップで、モデルルームや販売センターへ出かける前に購入予算のご相談に来てくださると、将来にわたって無理なく返済できる購入予算を一緒にプランニングしていくことが可能なのですが、ほとんどの場合が、「契約」ステップの前後にいらっしゃるのです。

住宅を決める前に予算プランを固めよう

購入予算や住宅ローン相談は、住まいを決める前に行いましょう。住まいが決まり、借入額が決まり、提携ローンが決まっていたら、いったいどれほどの選択肢があるのでしょうか。

変動金利か固定金利か、返済期間、返済方法など、決めることはたくさんありますが、住宅価格が決まっていて、無理なく出せる頭金額が決まっていれば、おのずと必要な借入額が決まります。

家計から無理なく払える毎月返済額の上限を超えるわけには行きませんから、返済プランは、もっとも金利が低く、もっとも返済期間が長いタイプ、例えば優遇のきいた変動金利で35年返済など売り手から提案されたとおりのプランとせざるを得ないのです。

このままの低金利が続けばいいのですが、金利が1%、2%と上昇してきて、返済額が1万円、2万円と上昇してきて、金利の上昇時期に教育費のピークや転職、退職の時期を迎えたらどうなるのでしょうか。

住宅予算や返済プランニングは、住宅を決める前、できれば住宅購入を思い立ったタイミングで行動しましょう。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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