派遣で働く人にとって何が問題なのか?

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派遣だけでなく有期雇用全体に共通する問題も。

派遣制度の問題を考える際に、忘れてはならない点が2つあります。1つは、派遣の問題の多くは非正規雇用全体に共通する問題であるという点。もう1つは、もはや「ふつうの働き方」である派遣で働く人は、ほんとうに十人十色だということです。今回は、前者について、主な論点をまとめてみましょう。

■非正規雇用全体に共通する問題

有期契約で働く人があげるマイナス面は、「長く働きたいのに、雇用が保証されない」ことです。契約の更新前に「切られたらどうしよう?」と不安を口にする人は少なくない。また、経営不振で人員に手をつけざるをえなくなった企業はたいてい、正社員の整理解雇よりも、非正規従業員の雇止めや契約の途中解除を先に行います。

「有期契約とはこういうもの」と覚悟している人が多いものの、それでも長い間、正社員と遜色ない、もしくはそれ以上の働きをしてきた人にとって、理不尽さはぬぐえません。

加えて、さまざまな調査・研究から、正社員と比較して、年齢にともなう賃金の上昇率や仕事の能力を高める機会が少ないことが知られています。これらを解消するためには、正社員になるのが近道ですが、それが容易にかなわず、望まずして非正規の働き方にとめおかれてしまう。

「働く」というのは、結婚と同じで、個人と企業お互いがいいと思わないと成就しません。(1)どうしたら魅力的な個人になれるのか、(2)どうしたら企業は結婚したいと思うのか、(3)自由意思でなく、法律によって何を規制するのか?有期雇用契約についてはこれらの論点があります。

(3)法律によって何を規制するのか?については、厚生労働省で審議が始まりました。どのような論点があるのかご興味がある方は、こちらをご覧ください。(1)(2)の詳細は機会をあらためてまとめたいと思います。

派遣制度特有の問題とその対策の最新状況については、次ページにて。